教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

京都教育大学附属桃山小学校 授業レポート まとめ(2018年3月8日)

 2018年3月8日に、京都教育大学附属桃山小学校を訪問しました。若松俊介先生が担任する5年2組の授業を見学させていただきました。
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 No.1では、1時間目と2時間目の、情報ハンドブックデジタル版・NHK for School・シンキングツールを使ったメディア・コミュニケーション科の授業(若松先生と木村明憲先生の共同授業)をレポートしました。
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 No.2では、若松俊介先生が担任する5年2組で、国語「わらぐつの中の神様」の授業の様子をレポートしました。
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 No.3では、ゲストティーチャーとしてお話をさせていただく機会がありましたので、今回はその様子をレポートしました。
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 No.4では、教室でちょっと見かけた掲示物を紹介しました。
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 まだお読みになっていない方は、ぜひどうぞ。

(為田)

日本教育工学協会(JAET)学校情報化診断システム チェックリスト改訂

 日本教育工学協会(JAET)のサイトで行える学校情報化診断システムの「チェックリスト」が、この4月に改訂されました。学校情報化認定のページから、リーフレットをダウンロードすることができます。チェックリストを使って、情報化の状況を自己評価することができます。
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 今回の改訂で、「プログラミング教育」の項目が追加されました。こうしたチェックリストを使って、まずは学校の現在地を評価するのは大切なことだと思います。関わっている学校について、ひっそりとやってみようかな、と思います。ここまでやってみたら、「もうちょっと評価しやすい細かい項目がほしいですよね」ということにならないかな、と期待したいと思います(あるいは、自分でもう少し細かい項目を作ってもっていくか、ですかね)。
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(為田)

Kids Creator’s Studio「未来の創り手」成果報告会 レポート No.3(2018年3月27日)

 2018年3月27日に、大崎ゲートシティホールにて、Kids Creator’s Studio「未来の創り手」成果報告会が開催されました。
 第2部は、「未来の創り手」トークセッションです。登壇したのは、第1部でプレゼンテーションをしてくれた、Kids Creator’s Studioの吉田たくと さん、斉藤みり さん、曽田柑 さん、高橋温 さん、菅野晄 さんの5人と、中澤仁先生(慶應義塾大学 環境情報学部 准教授)、犬童周作さん(総務省 情報流通行政局 情報流通振興課長)、秋田夏実さん(アドビ システムズ 株式会社)で、モデレーターは上野朝大さん(株式会社CA Tech Kids代表取締役社長)がつとめました。
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 総務省では人工知能(AI)、ロボットが生活をサポートしているであろう2040年をイメージしているそうですが、2040年に社会の中心にいるのは、まさに今日プレゼンをした5人の小学生たちの世代です。
 2040年の社会で活躍する、いまの小学生にどんな力が必要でしょうか。犬童さんは、「創造力はもちろんだが、コミュニケーションする能力。情報リテラシー。いろんな能力を一緒に学べるような取り組み」が必要だろうと言っていました。
 Kids Tech Schoolで教えているプログラミング教育は、2020年から公立小学校で必修となります。ですが、情報通信の世界の変化は非常に速く、おそらく学校教育だけでは追いつかないのではないかと犬童さんは言います。プログラミングを必修として最初に教えてくれる学校は「きっかけを与えるところ」であり、あとは学校の外で、みんながしているような活動を支援していきたい、と言います。
 プログラミングをツールにして、それで楽しく学べる。デザインであったり、ものづくりであったり、いろいろなことができる。それらを学びながら、創造力やコミュニケーション能力なども含めて学んでいけるような環境づくりをしていきたい、と犬童さんは言っていました。


 ここで、上野さんが、「写刺繍」を作った菅野さんに、「もしアプリを有料にするなら、いくらで販売する?」と訊きました。菅野さんは、「0円。別に刺繍の図案を作るのは、自分でもできるわけだし、刺繍の図案づくりを楽にするために作ったので、色んな人に興味をもってもらいたいので、有料にしなくてもいい。」と答えました。「売ってみたい、という人はいる?」と上野さんが他の4人にも訊くと、「有料だと使いたくなくなっちゃうという人もいるかもしれない」など、だいたい菅野さんと同じ意見でした。いまは、無料でもいいから、たくさんの人に使ってほしいという気持ちが強いようです。こうしたところにも「社会で役に立つものを作りたい」という、何人かのプレゼンテーションの中に出てきていた思いが現れているように思いました。

 普段、大学生を教えている中澤先生は、今日プレゼンテーションをしてくれた5人はみんな「楽しい」と言っているけれど、大学生になると勉強は「一生懸命するもの」になる、と言います。中澤先生は、「小学校、中学校、高校とずっと教育してきて、なぜクリエイティビティが失われていくのか、という問題意識がある。今日のアプリとかは、小学生からしか出てこないんじゃないか。こういう頭を柔らかくする教育が大学でも大事なのではないか。そういうのができないと、この国はダメになる。今日の5人は、特殊ではないかもしれない。何かの運に恵まれてここにいるのかもしれない。それでいいんだと思う。こういう柔らかい脳を柔らかいままにしておくという教育を、大学から下に下げていきたい。」とおっしゃっていました。
 アプリを実際にプログラミングで作るところまでいかなくても、こうした頭を柔らかくする教育として、他の教科と結びつけるという場面は、小学校~高校でもっとたくさんあってもいいかな、と思いました。


 アドビの秋田さんは、「こうした機会は、世界にいくつかあるとは思いますが、プロのクリエイターが使うアドビのソフトをしっかり学んで使っているというのは珍しいと思います。大人は、テキストを読んで、難しいなと思ったりするものを、子どもは軽々と越えていく。触って、自ら体得していく。そういうのを子どもはできる。関心とおもしろい楽しいで自分で学んで、自分で形にしていける。それを見せてくれたと思う」とおっしゃっていました。
 大人向けのソフトを使ってみて、「今まで“なんでこんなの描けるんだろう…”と思っていたような絵が描けた。最初は難しいけど、慣れてくると平気なので、子どもの頃から使っている方がいいと思う」と、デザインをしたり絵を描いたりするのが好きな高橋さんは言っていました。
 特に、今回使ったAdobeの新製品 XDも使っています。菅野さんは、「これまでは自分の頭のなかでこんなのがいいかな、と思ってそのまま作るか紙に描いてやるかだったけど、XDを使うと、実機みたいなのが出て、紙に描くより改善点などを探しやすかった。」と言っていました。高橋さんも、「手描きだと疲れるし、消しゴムで消すときにも時間がかかる。XDを使う方が、全体像をイメージできると思う。」と言っていました。

 大人向けのソフトやアプリや環境も、「やりたい」という気持ちで乗り越えていく力が子どもたちにあるのであれば、そうした場をしっかり設計することで、クリエイティブな学びの場を学校の内外に作ることができそうだと感じました。
 こうした環境を作るのは、人材面でも設備面でも、すべての学校では難しいですが、民間の力を借りていくことで実現していくことは可能なのではないかと思います。ここで発表されたKids Creator’s Studioでの成果から、2020年に向けて、学校の先生方もプログラミング教育へのヒントを見つけられるのではないかと思いました。

(為田)

授業で使えるかも?:Schoo 徳川家康であるが質問はあるか?(2018年5月31日)

 2018年5月31日午後9時から、Schooで「徳川家康であるが質問はあるか?」という授業が行われるようです。徳川 次郎三郎 源朝臣 家康 (江戸幕府 初代征夷大将軍)がSkypeにて登場するとのことです。家康様は現在は、名古屋おもてなし武将隊として活動もされています。
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 「歴史が苦手なアナタも安心してご受講ください」と書かれていますが、まさにこういう興味喚起の仕方はおもしろいな、と思います。
schoo.jp

 質疑応答まで自由にするとかなりハードルが上がりますが、ある程度のやりとりをする授業にするのは、おもしろいかな、と思いました。クラスメイトのなかで家康役を決めてみんなで生涯について業績についてスピーチしてもらうとか。
 織田信長明智光秀本能寺の変について語り合ってもらうとか。こうしたやりとりをエンターテイメントっぽくやることで、歴史に興味を持ってくれる人が出るかもしれないな、と思います。


(為田)

Kids Creator’s Studio「未来の創り手」成果報告会 レポート No.2(2018年3月27日)

 2018年3月27日に、大崎ゲートシティホールにて、Kids Creator’s Studio「未来の創り手」成果報告会が開催されました。
 第1部の作品プレゼンテーションの様子をレポートします。登壇したのは、吉田たくと さん、斉藤みり さん、曽田柑 さん、高橋温 さん、菅野晄 さんの5人でした。
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「たべガチャ」

 最初に登壇したのは、吉田たくと さんでした。最初の自己紹介で、「カマキリを捕まえるのが好き、野球をするのが好き、プログラミングをするのが好き。」と言っていました。プログラミングが特別なものでなくて、他の好きなことと併存しているのがとてもいいなと思いました。Tech Kids Schoolに通うようになって、「いろいろなことができるようになった。世の中の誰かの役に立てばいいな、と思った」と言っていました。
 吉田さんが作ったアプリは、お母さんの料理を手伝うアプリ「たべガチャ」です。ガチャガチャ風にして、やっている人を楽しませるようにしたそうです。「野球をやっているから、栄養の要素を入れて、栄養満点にして、またホームランを打ちたい」と言っていました。自分の作ったアプリと、自分の生活とが結びついているのがとてもいいと思いました。
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「eatDaily」

 次に登壇したのは、斉藤みり さんでした。「一輪車と絵を描くことが趣味で、マンガ教室にも通っていて、パソコンでも絵を描いています」と言っていました。また、小学校2年生からSHOWROOMもやっているそうです。自分の考えたアプリを開発したくて、Tech Kids Schoolへ入ったそうです。
 eatDailyは、作った料理を撮影し、日付を入れて、評価するアプリです。毎日のご飯を記録することで、何を作ったか忘れて2日連続で同じメニューになってしまったりするのを避けられると思って作ったそうです。Kids Creator’s Studioでデザインの工夫について学んで、「料理のイメージ→食欲をそそる色→オレンジ色」というふうにアプリの色をデザインしたそうです。感想として、「むずかしいことを一生懸命わかることがすごく楽しいということがわかった」と言っていました。これは、プログラミングだけに限らず、彼女の人生において、非常に大切な経験になっているだろうな、と思いました。
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 たまたま料理のアプリが2つ続きました。小学生にとって、家庭での食事というのは、数多くある場面であり、アプリの開発が、生活に密着している問題意識から出発しているのだろうな、と感じました。

「プログラ」

 次に登壇したのは、曽田柑 さんです。好きなことは、「ロボット、図工、プログラミング」だそうです。去年、学校からのチラシでScratchのワークショップへ。ワークショップでやったScratchがきっかけでプログラミングをやりたいと思ったそうです。そして、PCを買ってもらい、Scratchを始めたそうです。最初は本を読んでプログラミングを学んでいましたが、その後、Kids Creator’s Studioに応募したそうです。
 プログラは、小学生でもプログラミングを簡単に学べるアプリです。6つの基本概念を、それぞれ4つのクイズで学べるようになっています。24個のクイズを問いていくことで、プログラミングを学べます。また、「ワクワクさせるためにタイムアタック」してもらうという、ゲーミフィケーションの要素も入っていました。
Kids Creator’s Studioで学んだIllustratorやXDを使って、自分で作ったデザインをアプリに入れられるそうです。
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「memorisu」

 次に登壇したのは、高橋温 さんです。好きなことは、スノーボード、キャンプ、ボルダリングなどスポーツ系が好き。スプラトゥーンもマイクラも、だそうです。プログラミングのワークショップに参加したのがきっかけで、3年生からスクールに入って、Minecraftで自動で採掘できるプログラムを作ったそうです。その後、4年生で本格的なアプリを作りたいと思い、Unityで3Dゲームを作り、5年生の秋にKids Creator’s Studioに参加します。最初は、「遊ぶゲームを作りたい」という思いだったのが、今は「人の役に立つ、便利なアプリを作りたい」というふうに変わってきたそうです。
 memorisuは、写真で覚えたいものを撮影して赤線をひく、という赤ペンマーカーとシートでやっていた勉強の仕方をスマホでできるようにしたものです。開発のきっかけは、「赤シートを使っているけど、不便なことが多くて。効率的に勉強をしたくて作った」と言っていました。工夫したポイントとしては、フリックで簡単に画面を変えられるようにしてあることや、ひいた線の太さや長さを調節しやすいようにしてあること、また達成率を表示することで、勉強を効率的にできるようにしてあることなど、デジタルならではの特長を活かしていると思います。半年間のKids Creator’s Studioを終えての感想を訊かれて、デザインに関する感じ方が変わった、と言っていました。そして、これから「デザインをより高める。美術クラブに入る。」と言っていました。プログラミングが彼女の表現の一部になっているのだということを感じます。
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「写刺繍」

 最後に登壇したのは、菅野晄 さんです。小2でプログラミングを始めて、さまざまなアプリをこれまでにも作ってきているそうです。「今まではおもしろいゲームを作ってきたけど、これからは人の役に立つアプリを作ろう」と思い、Kids Creator’s Studioへ応募したそうです。
 写刺繍は、刺繍の図案を作ってくれるアプリです。刺繍で難しいのは、図案を作ることです。自分で刺繍したいと思うモチーフが、すべて図案になっているわけではないので、アプリを使って簡単に図案を作ることができれば、刺繍に使えるモチーフが増えると思います。また、できたものを刺繍ミシンに取り込むこともできるようになっているそうです。デジタルとものづくりを結びつけるアプリだなと思いました。
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まとめ

 5人ともとても素敵なプレゼンテーションだったと思います。この前の挨拶で、上野さんが言っていた育てたい人材像=「テクノロジーを武器として自らのアイデアを実現し、社会に能動的にはたらきかける人」をまさに体現している5人ではないかと思いました。

 No.3に続きます。
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(為田)

授業で使えるかも?:内戦が続くシリアから避難した体験を元にしたアドベンチャーゲーム「Path Out」

 Ludix Lab*1の藤本徹先生が、Facebookで紹介していた、4Gamer.netで、内戦が続くシリアから避難した体験を元にしたアドベンチャーゲーム,「Path Out」。作者はどのような思いを込めて,この作品を作ったのかを読みました。
www.4gamer.net

 紹介されているゲームは、「Path Out」。「Path Out」は、作者が内戦の真っ只中にあったシリアからトルコへと逃げる、危険な旅をテーマとしたゲームだそうです。
 作者のAbdullah Karamさんのインタビューが、予告編のムービーで見ることができます。
www.youtube.com

 ゲームはRPG調になっています。ゲームで遊びながら、その背景について知ることができるかもしれません。言語は英語なので、英語の学習にも有益かもしれません。
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 YouTubeで関連する動画を見てみると、「comment clip」と書かれたものがあり、見てみるとゲーム画面に作者のコメントが入るようになっています。

www.youtube.com

www.youtube.com

 ゲームにコメントを拡張することで、いろいろなことを知るきっかけになる。まったくシリアに興味を持たなかった人たちが、ゲームというエンターテイメントをきっかけにして、興味を持つかもしれない、そういう可能性がここにはあるように思います。
 作者のKaramさんは、記事のなかで、「いわゆる,シリアスゲームとは少し違う」と言っていますが、シリアスゲームのことも合わせて教材化ができないかを考えてみるといいように思いました。
www.4gamer.net

シリアスゲーム―教育・社会に役立つデジタルゲーム

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デジタルゲーム学習―シリアスゲーム導入・実践ガイド

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幸せな未来は「ゲーム」が創る

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ゲームと教育・学習 (教育工学選書II)

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(為田)

*1:Ludix Labは、ゲームと学習に関する研究・開発・実践を支える学術的な研究基盤としての役割を担い、この分野の研究者、開発者、実践者のコミュニティ形成を支援するための活動を行っているグループ。

Kids Creator’s Studio「未来の創り手」成果報告会 レポート No.1(2018年3月27日)

 2018年3月27日に、大崎ゲートシティホールにて、Kids Creator’s Studio「未来の創り手」成果報告会(アドビ システムズ 株式会社と株式会社CA Tech Kids 共催)が開催されました。
 Kids Creator’s Studioとはアドビ システムズ 株式会社と株式会社CA Tech Kidsが協力して実施した、約半年間・計100時間にわたる小学生向けクリエイター教育のスタディプログラムで、選考を通過した5名を奨学生として採択しています。2017年10月からSwift言語を使ったプログラミング学習をしています。また、プログラミング言語以外にも、プロのデザイナーを講師に招いた特別講義を実施しています。カリキュラムの中では、アドビが提供するIllustratorPhotoshopなどのクリエイティブツールを使う機会もありました。
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 今回の「未来の創り手」成果報告会では、Kids Creator’s Studioで学ぶ5人の奨学生のプレゼンテーションが行われます。


 プレゼンテーションに先立ち、株式会社CA Tech Kidsの代表取締役社長 上野朝大 さんのスピーチがありました。CA Tech Kidsは、2013年に設立された、小学生にプログラミング教育を専門に行う会社で、Tech Kids Schoolという小学生向けのプログラミングスクールを運営しています。Tech Kids Schoolは、全国に8つの教室があり、小学校1年生から6年生まで、1,000人くらいの子どもたちが学んでいます。授業は毎週2時間、年間40回。Tech Kids Schoolでは、iPhoneアプリ、3Dなどを題材に本格的なプログラミングを学んでいるそうです。
 「ものを作る」楽しさとスキルアップというところを突き詰めるためには、ある程度の頻度と回数がなければいけないと思いますし、こうして密度が濃い学びの場を用意できるのは、民間教育機関ならではだと思います。
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 上野さんは、育てたい人材像として「テクノロジーを武器として自らのアイデアを実現し、社会に能動的にはたらきかける人」と言っていました。「ちょっと触って楽しかったな、おしまい」「ちょっとロボットを動かして楽しかったな、おしまい」ということではなく、実際に企画書を作って、プログラミングをして、完成したアプリをApp Storeでリリースする、ということをしています。こうしたところからも、社会と繋がっているスクールだということがわかります。上野さんは、「App Storeで、“CA Tech Kids”と検索してみると、子どもたちが作ったアプリがたくさん表示されます」と言っていました。こうした経験を通じて、「自分の力で何かを生み出す」という経験をしていく、そうした場になっていると思いました。
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 Tech Kids Schoolでのこうした学びを通じて、子どもたちからは、「ゲームはするものではなく、作るもの」「素材もネットにあるものを使うのではなく、自分で作りたい」という言葉が聞かれるようになってきたそうです。そこで、Kids Creator's Studioが生まれました。Kids Creator's Studioでは、次世代のクリエイターを育てることを目指して、プログラミングだけでなく、デザインも学ぶそうです。
 デザインについては、サイバーエージェントのチーフデザイナーに講師を務めてもらい、デザインの役割や色の使い方などについての講義を実施したそうです。ユーザーインターフェースのデザインについては、Adobe XDを使って、作っています。
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 このあと、5人の小学生がプレゼンテーションを行ったのですが、上野さんは、「この5人がスペシャルな5人ではないと思う。しかるべき機会を与えられて、しかるべきツールを使えば、こんなことができる。日本全国の小学生が、こうしたことができる」と言っていました。

 No.2では、5人の小学生のプレゼンテーションをレポートします。
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(為田)