教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

先生方の声を聴く、エデュカッションを開催しました!(2014年10月17日)

 10月17日(金)に、電通国際情報サービス オープンイノベーション研究所(ISIDイノラボ)にて、エデュカッションが開催されました。エデュカッションは、エデュケーションとディスカッションの造語です。もともとは、イノラボが教育現場でのICT活用を考え始めたとき、私塾界と共同で、学習塾の関係者や教材制作会社などを招いて開催していたものです。当時はまだ学校へのICTの導入が進んでおらず、エデュカッションには学校の先生方の姿はありませんでした。
 それから3年が経ち、「ようやく学校の中でも動きが出てきたので、先生方とディスカッションをしてみたい」と、イノラボの関島さんが発起人となり、エデュカッションが3年ぶりに開催されることになりました。

 今回のエデュカッションには、4人の先生方が参加してくださいました。4人の先生方の勤務校はバラバラ。それぞれの学校のICT導入具合も、生徒たちにiPadiPad Miniを配布している学校もあれば、まだ先生方が自腹でプロジェクタなどの機器を購入して使っているという学校もありました。
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 どうしたら先生たちがICTを使うようになりますか、と質問をしてみたところ、以下のような意見が出てきました。

  • 使っている先生は、自分のできるスキルの範囲を超えないように使う。だから、もっとリラックスして使えばいいと思う。たとえば、辞書を使う感じで使えばいいと思う。いきなり授業支援システムとひも付いたかたちでなど、使わない。
  • 導入が決まった後は、使っても使わなくてもいい、と言っていた。そして、ちょっとでも使った先生を褒める。外部的には「あの程度?」と言われても、校内では褒める。
  • 学校説明会の個別相談で使うようにすると、必ず使う。
  • プロジェクタを持ち出し制にすることで、誰が使っているかが見えるようになり、プレッシャーになってよい。

 いずれの意見も、実際に学校で利用を広げてきたノウハウに裏打ちされたものであり、こうした「広げる工夫」を誰かがする必要があると感じました。

 今回は再開第1回めということで、テーマを特にもうけなかったのですが、「ICTを活用することによって、さまざまなことがデータで記録できるようになり、それが見える化できると思うのですが、どのようなデータを先生方は重視したいと思いますか?」と質問をしてみました。例えば、これまででも、テストの点数や成績はデータとして記録されてきました。でも、我々はそれにプラスして、例えば学習時間や取り組んだ問題数などもデータとして記録できると考えていて、どのようなデータを先生方が重視するのか、を知りたかったからです。ですが、先生方から帰ってきた回答は意外なものでした。

  • 学習時間っていうのは、あまりあてにならないと思う。
  • 学校が変わった実感は、偏差値のアップとかよりも、生徒たちの公共の場での振る舞いや日々の生活の肌感覚的な部分の方が来る。

 先生方のこうした言葉は、教室にICTを導入する時に、学習履歴を記録して見える化することで、それを学習に活かそうと考えている我々にとって、先生方の経験や知見に寄り添ったようにICTを導入しなければ、先生方に寄り添った使われ方をしないのではないか、と感じさせてくれました。
 我々は、こうした現場の先生方の言葉を聴きたくてエデュカッションを開催しています。こうした声を聴いてこそ、しっかりしたサービスを設計したり、システムを導入したり、研修を設計し実施したりできると思っているからです。

 エデュカッションは、これからさらにICTにあまり詳しくない先生も含めて、メンバーを拡大して続けていきたいと思います。特定のテーマを設定したほうが、同僚を誘いやすい、と先生からアドバイスもいただきましのたで、次回はテーマを設定したいと思います。
 ぜひ、「ICTの導入を急ぐばっかりじゃなくて、私たちの意見も聴いてほしい!」という先生方に、多く参加していただきたいと思います。第2回は日程が決まり次第、お知らせさせていただきます。今後共、再び歩みだしたエデュカッションをどうぞよろしくお願いします。
(フューチャーインスティテュート株式会社/教育ICTリサーチ研究員・為田)

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