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教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

デジタル百科事典「ポプラディアネット」と、ことばドリル

 研究員の為田です。先日、ある教育委員会の指導主事とお話をしていて、「辞書はやっぱり紙でないとダメ!だからタブレットで検索させる必要はない、と、ある委員に言われたんだよ」という話題が出ました。この委員の方が、“どうして紙でないと、と思っているのか”ということは伺っていないので、真意はわからないのですが、考えるべきことは、「どのように辞書に触れさせたいか」という教室での授業デザインですよね。
 僕は、そうした「授業デザイン」の観点から、「ポプラディアネット」というオンライン百科事典の開発と学校・教育委員会向けの研修設計に参加させていただいたことがありました。今でも、とても良いプロダクトだと思っていますので、今回、ご紹介をさせていただこうと思います。

紙の事典でできること、できないこと

 そもそも、授業の中で使う、紙の事典(辞書)の良さはどんな部分でしょう?そもそも「事典のひき方を覚える」というのがあります。くり返しひくことで、文字の順序などが頭に入るとか。ある言葉を事典でひこうと思って、その前後の言葉でもっとおもしろそうな言葉を見つけてしまい、そっちを読みふけってしまう、みたいな体験をしたことがある人も多いかもしれません。そうした、ある言葉に出会うかもしれない、という可能性が紙の事典の良さだ、という人もいるかもしれません。
 ただ、学校で調べ学習をするときには、何セットも事典が図書室にあることはめずらしいため、クラス全員で事典を使う、ということは実は難しいです。そこでネットで検索をします。しかし、ネット検索をしたときに、あまりに多くの検索結果が出過ぎて、「どれを選べばいいかわからない…」となってしまうことも多いのです。こうした場合に、紙の事典であれば、編集委員の皆さんが書いた信頼性のある文章で説明されていますので、速やかに言葉について調べることができます。

 こうした調べ学習のときに利用してもらおうと開発されたのがポプラディアネットでした。ポプラディアネットは、ポプラ社が発行している百科事典(紙の)「ポプラディア」をデジタルに移植したものです。ポプラディアは全3500ページ、収録項目は24,500項目。全部で12巻。これを家で持つのはちょっと場所も取ります。図書室にも、国語辞典のように何セットも用意するというわけにはいかないでしょう。 こうした「物理的に場所をとってしまう」「何セットも揃えられないから、授業で使いにくい」というのは、紙の事典ではどうしても出てきてしまう制約です。
 それを、デジタル上に移植することで、多くの人に同時に使ってもらうことができるので調べ学習にも用いられますし、動画や音声など、これまで紙の事典では表現できなかったものも収録することができるようになりました。
ポプラディア製品総合案内サイト ポプラディアワールド

デジタルだからできること

 ポプラディアネットは、小学校からでも使えるように、ふりがなを表示させることもできます。
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 また、検索をするときにキーワードを入力すると、見出し語(項目)と全文一致したものだけでなく、見出し語(項目)にキーワードが含まれる場合、説明文の中にキーワードが含まれる場合と、分けて結果を表示してくれます。
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 キーワード入力がまだ難しい子は、ボタンでキーワードを入力することができます。ご家庭での自学自習でもそうですが、調べ学習のときにも、キーボードを使わず、マウスクリックだけで検索することができます。
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 テーマから項目を見ることもできますので、宇宙が好きなら、テーマ一覧から「宇宙」を選んで、さらにサブテーマに進み、見出し語を見ることができます。
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言葉をたくさん調べることを「楽しむ」ために

 ポプラディアネットは、「言葉にたくさん触れてほしい」ということが第一の目標になっています。「キーワードを入力するのが大変だから、調べたくない」になってしまったら、この目標が達成できません。だから、入力を簡単にしています。
 他にも、言葉を調べることそれ自体がおもしろくなるように、とログインして調べた言葉が何語あるのかを表示して、さらにポイントもつきます。こうしたちょっとした遊びも、楽しんで言葉に触れてほしいための工夫です。
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 調べようと思った言葉の近くにある別の言葉に惹かれてしまう、という体験もしてもらいたいと、デジタルで検索結果を表示するのに、画面左側に、入力した見出し語の前後の見出し語も表示されるようになっています。もちろん、クリックしたらそれらの言葉の説明を読むこともできます。
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言葉のつながりをジャンプしていく

 いろいろな言葉にふれるために、ポプラディアネットを使ったドリルも設計して公開しています。
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 これは、「ことばひろがりドリル」「ことば調べドリル」「ことば書き取りドリル」の3つを用意して、それぞれどう使うかの説明書と一緒に、でること総研というサイトで公開しています。
 ポプラディアネットでは、画面左側に「おすすめ項目」という部分があり、1つの見出し語につき、6つの関連している言葉を紐付けています。この紐付けは編集委員の皆さんが人力でされています。このおすすめ項目をクリックしていくと、関係ある言葉をどんどんジャンプしていき、しばらくすると最初に調べた言葉とは全然違う言葉にたどり着く、ということを楽しむというしかけです。
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 PDFで以下のようなドリルを配信していますので、自由に印刷して使っていただけます。

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言葉に触れる楽しみを子どもたちに

 子どもたちは、新しいことを知るのが大好きです。デジタルで気軽に、言葉に触れて楽しむことができればいいなと思います。

 ご家庭でタブレットで利用することもできます。月額単位で購入すれば、756円で自由に調べることができますので、トライしてみてはいかがでしょうか。(この、ちょっとトライ、というのも紙の事典ではできないことですね)

 以下のサイトでご購入いただけます。月額会員だと月756円(税込み)、年額会員だと7,560円(税込み)です。ぜひお試しいただければと思います。

中学受験 でること総研|ポプラディアネットのお申込み


 もし、試してみていただけるならば、ぜひ感想も聞かせていただければと思います。

(研究員・為田)