この連載では、これからICTを実践する学校/先生方を想定読者として、「ICTを使って、こんな実践ができますよ」というのを、実践事例の引き出しとしてご紹介していきたいと思っています。端末やシステムの機能ありきでなく、教育手法としてどうなのか?というところに焦点をしぼって紹介します。
「授業の中での導入部分で5分だけ使う」「プレゼンテーションの動画を撮影して、みんなでレビューする」などのように、特定の目的にピンポイントでICTを利用している様子を紹介していきます。
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今回は、桜丘中学・高等学校 倉田豊子先生の、高1英語の授業からの「グッドプラクティス」の紹介です。
倉田先生は、iPadの画面をAppleTVを使って無線でプロジェクタに接続し、投影しています。そのため、画面を変えるためにプロジェクタに接続されたコンピュータを操作するために教卓に戻る、という必要がありません。
プロジェクタが固定をされているために、教卓付近で操作をしなければならなくなってしまうと、どうしても教室の後ろの方まで目を行き届かせるのが難しくなります。無線接続にしたり、PowerPointの操作だけならば、クリッカーなどを導入してボタンで送ってみたり、ワイヤレスマウスを試してみるなど、教室全体を使って授業をするために、どんなテクノロジーを使えるのか、検討してみるのもいいと思います。
タブレットを1人1台もつと、自由になんでもできるようになるので、休み時間に始めてしまった「楽しいこと」をやめられなかったりする生徒も、たまにいます。そうした生徒を指導するためにも、画面を後ろからたまには見るというのも必要だな、と思います。
(研究員・為田)
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教育ICTリサーチでは、ICTの利活用について、目的を以下の9つに類型化しています(詳細はこちら)。(1)興味喚起(2)モチベーション喚起(3)理解促進(4)授業効率化(5)進捗、理解度確認(6)教材拡充(7)表現、思考手段拡充(8)家庭との情報共有(9)学習環境拡充
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