引き続き、JAPET&CEC成果発表会。午後、基調講演を聞きました。総務省情報流通行政局 情報通信利用促進課課長 岸本哲哉 氏。「教育の情報化政策」でした。こちらも、会場でアップしたTwitterのメモをベースに起こします。
全国学力・学習状況調査についての説明。保護者向けの調査について。調査内容は、子供への接し方、子供の教育に対する考え方、教育費など。お茶の水女子大学による分析が出典。
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2015年3月6日
これが出典元かな?「平成25年度 全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」(PDF)。249ページもありますが…。むむむ(笑)講演の中で触れられていたポイントは、以下のような点でした。
家庭の社会経済的背景(SES)との相関関係を出している。学力に大きな影響を与えるのは、社会経済的背景(SES)、保護者の学歴期待、子供の学習時間の3要素。
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2015年3月6日
SESが低くても、学習時間が長ければ、平均正答率は上がる。いちばん低いSESでいちばん勉強する平均正答率でも、もっとも高いSESで学習時間がゼロな層の平均正答率に届いていない現状。あくまでも平均の話。
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2015年3月6日
Lowest SESにおいて、高い学力と関係のある学校の取り組みは、「6年生に対して、前年度までにICTを活用し、協働学習などをしていた」「算数の授業で、発表などする際に児童がコンピュータを使う活動をした」「国語の授業で、普通教室でのインターネットを利用した授業をした」など。
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2015年3月6日
つまり、ICTの活用が、社会経済的背景(SES)に対して効果を持つのではないか、ということか。ここで相関があると言われている項目に書かれていた、標準化係数βで、0.25とか0.18とかって、どれくらいの値なのだろう…。教えて!統計できる人!(笑)
(追記:ここの部分、最初は係数βが「2.5とか1.8とか…」と書いていたのですが、係数βは原典にあたってみると、この数字なのではないか?というコメントをいただきましたので、書き直しました。株式会社forEstの後藤さん、ご指摘ありがとうございました。 2015/3/7 AM7:06)
情報教育、ICT活用に関する取り組みをしている市町村で、学力調査の結果が良かった。小学校の算数B、中学校の数学Bにおいて相関関係が見られる。 pic.twitter.com/7ZhpGJHBUz
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2015年3月6日
これ、相関がいったいどれくらいあるのか、見てみたいなあと思いました。情報教育、ICT活用に関する取り組みは、単純に予算額や配備されているPC台数など以外に、何か数値ってあるのかなあ、と思いました。
まあ、相関があるかどうか、というのも大事だけども、そもそも「その相関が狙ったものなのか」の方が知りたいな、と思いますが…。
PISAについての説明。海外に行くと、「日本、まだまだすごいじゃないか!」と言われることが多いのですが、全然そんな感じしないですよね。(研究員・為田) pic.twitter.com/9RIJs7pXSo
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2015年3月6日
先導的教育システム実証事業についての説明。学習・教育クラウドプラットフォームを作り、コンテンツの標準化、学習記録データ標準化、アプリ連携標準化、認証標準化を進めていく。ICT CONNECT 21と連携もしていく。
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2015年3月6日
感想としては、こうして全国学力・学習状況調査とICTとかを関連させて語るのが、非常におもしろそうだなあ、と思いました。いろいろ数字をいじってみたいな、と。今後の自分の宿題にしようと思います。