教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

教育ICT グッドプラクティス #06:Keynoteでプレゼンテーションをする

 この連載では、これからICTを実践する学校/先生方を想定読者として、「ICTを使って、こんな実践ができますよ」というのを、実践事例の引き出しとしてご紹介していきたいと思っています。端末やシステムの機能ありきでなく、教育手法としてどうなのか?というところに焦点をしぼって紹介します。
 「授業の中での導入部分で5分だけ使う」「プレゼンテーションの動画を撮影して、みんなでレビューする」などのように、特定の目的にピンポイントでICTを利用している様子を紹介していきます。

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 今回は、桜丘中学・高等学校田豊子先生の、高1英語の授業からの「グッドプラクティス」の紹介です。

 倉田先生の授業では、Keynoteを使って原稿を準備してプレゼンテーションを行っていました。テンプレートを準備しておいて、そこに生徒たちがそれぞれ写真を読み込み、その写真について説明をする、という方法です。途中、先生から質問が英語で入り、それに対して英語で答えていく、という活動でした。

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 原稿を0から考えるというのはけっこう大変ですが、読むべき内容の大半はすでにテンプレートファイルの中に書かれていて、それを補足する文章を自分で考えるという形式になっているので、生徒たちにとって、敷居が低く、取り組みやすいと思いました。また、自分自身で選んだ写真なので、作文もしやすくなると思います。

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 まだこの試みは始めたばかりです、と倉田先生はおっしゃっていましたが、英語がコミュニケーションのための道具であることを考えれば、こうした学習活動を続けていくととてもいいのではないかと思いました。僕の大学の英語でも、「あなたの好きな映画のワンシーンをクラスのみんなに紹介してください」というテーマがありましたが、それに近いかな、と感じました。「伝えたい!」というテーマを選んで、ある程度テンプレートを用意することで敷居を低くして参加させる、という方法はおもしろいと思いました。