教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

西武学園文理小学校:グループワーク「小学生向けのPCを考えよう」(2015年6月29日)

 今年度も、西武学園文理小学校での卒業研究をサポートしています。毎年、何度か教室を訪問させてもらって、授業に参加させてもらっています。また、放課後には先生方と打ち合わせをしています。昨年度は、それに追加して、もっと授業へのコミットを増やしたかったので、先生方にご協力いただいて、Skypeを使って授業に参加するスタイルも始めました。ict-in-education.hatenablog.com
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 いつも年度の最初に行なっている、小学校6年生のグループワーク「小学生向けのパソコンを考える」を行ないました。今年で3回めになります。このグループワークは、6年生がグループに分かれて、自分たちなりのPCを企画してくる、というものです。参考になりそうなデータもあらかじめ渡してあり、あまり調べ物をしなくても考えられるようにしています。
 僕は評価をする立場として関わります。評価するポイントははっきりしていて、「言いたいことは何かはっきりしているか」「言いたいことを伝えるための工夫をしているか」ということです。「声が大きい」とか「おもしろい」ということについてはほぼ褒めたりしません。そこはクラス内での相互評価や先生からの声かけでできる部分だと思っていますので、逆に厳しい評価をする部分を、外側からの講師である僕がする、という役割分担になっています。
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 プレゼンテーションのスライドに制作時間をかけるのももったいないので、基本みんな手書き。それを写真で撮影して、プロジェクタで投影します。プロジェクタはみんなで一緒に見られるようにするためだけに使います。
 普通にプレゼンテーションを作らせると、アニメーションの工夫ばかりに時間がかかってしまうことが多いので、手描きでしてもらっています。
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 また、実際にサンプルを作ってくるグループもありました。
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 今年はApple Watch、Google Glassのような今までのPCとはまったく違う形のものがいくつかあり、それも楽しめました。もちろん、奇抜な形になればなるほど、「なぜ、その形にしたのか?」ということが納得のいく説明がされているか、が評価ポイントになります。

 プレゼンテーションが終わった後で、質疑応答の時間があるのですが、そこで今日、「言いたいことを言った後で、どうしてそうしたのかと理由を言ったけど、その順番にしたのはどうして?今回の場合、理由を先に言ってから、言いたいことを言う方が聞いている人には伝わるのでは?」と質問をしたら、「理由を先に言うのと、後に言うのと、どちらも考えて、こっちの方がいいと思いました」と答えが返ってきました。
 この、Aという案とBという案(今回の場合、理由を先に言うか後に言うか)を、「両方検討して、決めている」ということが大切だと思います。そのことを言いたくてツッコんだのですが、ちゃんと考えていて安心。他のグループにも、「あ、そういうふうに考えるんだ」と思った人は多くいると思います。こうしたやりとりを全員の前でできるのが、この時期には重要だと考えています。

 6年生3クラス、全18グループとプレゼンテーション→質疑応答というアクティビティをしたのですが、クラスごとの文化があっておもしろいと毎年思います。プレゼンが長いクラス、プレゼンがシンプルなクラス、エンターテイメント性が高いクラス…。こうした面が見えるのも、卒業研究の発表に向けて、外部講師である僕にとってはありがたい場です。
 3月の卒業研究発表まで、しっかり支えていきたいと思います。


 同じ日、5年生が来年の卒業研究に向けて、テーマをどうやって考えればいいか、という内容でゲストスピーカーとなって説明しました。これは今年度が初めての試み。そのことを5年生に言うと、「じゃあ、今年の6年生より有利ですね!」と、先輩たちを超えるつもりでいました。
 こうした文化がとても大切ですね。毎年、前年を超えられるようにと思ってサポートしています。

(研究員・為田)