教育ICTリサーチ ブログ

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ロジム×中央大学 「論理と発想を鍛える」プログラミング講座 〜初心者編〜(2015年8月16日)

 8月16日に、学習塾ロジム中央大学商学部 斎藤正武 准教授ゼミチームの現役大学生が、論理的思考能力と問題解決能力を身につけることを目標に、「論理と発想を鍛える」プログラミング講座 〜初心者編〜をロジム代々木2号館にて開催しました。
 講座は小学校4年生から6年生を対象としたもので、募集開始と同時に満席、キャンセル待ちが出たそうです。プログラミングへの興味関心の高さを感じます。

 講座は、プログラミングの基礎である、①順次構造 ②選択 ③繰り返し実習できること、の3点を念頭に置いたもので、講師を中央大学商学部 斎藤正武 准教授ゼミの現役大学生3人からなるiTEDチームが担当しました。
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 2時間の講座では、「オリジナルなことわざを考えて各自がアニメーション化し、最後に作品を発表する」というアクティビティを通じて、「考える力」だけでなく、「発表する力」を使う内容となっていました。また、自分が発表するだけでなく、他者の発表を聞いた感想を言うことも、講座の中に入っていました。こうすることで、参加者間での学び合いが生まれるように講座が設計されていました。
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 今回の講座では、デバイスはPCを利用しました。iPadと比較して小学生には操作が難しい印象もありますが、今回の講座内では、マウスを使った操作も説明をよく聞いて問題なく取り組んでいました。


 ロジムでは、今回の講座開発において、「ロジムが目指す、“ものを使うひとではなく、ものを作るひと”を育てたいという視点から、創造・想像力を鍛える」ということを目標に設定していたそうです。
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 講師をつとめた中央大学商学部 斎藤正武 准教授ゼミの大学生は、「短い時間に、子供の発想を形にしていく作業は、指導も大変でした。しかし、同時に子供たちの興味を引き出せた時の集中力はすごいと感じています。今回、授業の前後にプログラミングの構造を学ぶことで、理解力が上がるかどうかの効果測定を筆記でとりました。結果は、自分たちの卒論の研究に役立たせていただきます。」と言っていました。
 ゼミの指導教官である斎藤准教授によれば、理解力が上がるかどうかの効果測定には、「ゼミで作っているALTテスト(Ability of Logical Thinking) での論理的思考能力を問う問題」を用いるそうです。

 プログラミングの能力を伸ばす、というのではなく、プログラミングを教材として使って、論理的思考能力が上がるのか、というのは結果がどうなのか非常に興味があります。卒論の成果についても、ぜひ教えていただきたいなと思いました。

 ロジムでは、今後も、「論理と発想を鍛える!」を念頭に、幅広い層に向けて授業開発をしていくとのこと。今後の展開が非常に楽しみです。


 ロジムのコメントは以下のとおりです:

 今回の講座で、論理的思考能力を向上させる目的に、プログラミングを使うことは、子供たちの集中力を高める効果、頭をフル回転して考える効果があったと思います。また、大学生との協同開発した授業は、ただのプログラミング講座にはしない!という意気込みが功を奏し楽しんで取り組める内容に仕上がったと思います。
 それは、子供たちが誇らし気に自分の作品を発表する様子を見て、強く感じました。
 今回の開催にご尽力頂いた中央大学の斎藤先生とゼミのiTEDチームの皆さんに感謝申し上げます。

中央大学商学部 斎藤正武 准教授のコメントは以下のとおりです:

 参加している子供の目の輝きが印象的でした。同時に、3名の学生のファシリテートに感心しました。子供より学生3名の方が成長しているのではないかと思います。

lojim.jp
https://ir.c.chuo-u.ac.jp/researcher/profile/00010855.htmlir.c.chuo-u.ac.jp



(為田)