教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

教育ICT グッドプラクティス #15:ednityで生徒と文章をレビューする

 この連載では、これからICTを実践する学校/先生方を想定読者として、「ICTを使って、こんな実践ができますよ」というのを、実践事例の引き出しとしてご紹介していきたいと思っています。端末やシステムの機能ありきでなく、教育手法としてどうなのか?というところに焦点をしぼって紹介します。
 「授業の中での導入部分で5分だけ使う」「プレゼンテーションの動画を撮影して、みんなでレビューする」などのように、特定の目的にピンポイントでICTを利用している様子を紹介していきます。

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 今回は、奈良女子大学附属中等教育学校 二田貴広先生の、中2国語の授業からの「グッドプラクティス」の紹介です。

 二田先生は、国語の授業で「調べてみよう」「どう思うかを書こう」などのアクティビティの際に、ednityに入力をしてもらっています。そもそも、二田先生がまずednity上で発問しています。そこに、生徒たちがどんどん書き込みをしていきます。
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 二田先生は常にiPadを持ちながら授業をしているので、常に生徒がどんなことを書いているのかレビューをしています。書かれた内容についてのコメントを口頭ですることで、書いた当人だけでなく、クラス全体に新たな視点を提供したりもしています。また、参考になりそうなノートや資料などをカメラで撮影して、それをednityにアップして、生徒たちが参考にできるようにしています。
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 生徒同士でコメントをつけることもできるので、荒れたりすることはないのですか?と質問をしたところ、二田先生はednityが「論理的説明をする場だ、というのがわかると荒れません」と言っていました。短く脊髄反射的に「それ違うでしょ?」みたいなコメントをつけると、だんだん言葉が軽くなる。深まらなくなる、ということかな、と理解しました。そうではなく、真剣に文章を書くところであり、だからこそ、真剣に他者の文章も読み、それに応えるような反応をするべきところだ、ということだと思います。

www.ednity.com