教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

フィンランドは小学校で手書きよりキーボードを選ぶ~日本はどうかな?(アンケートやってます)

 本ブログで実施している「【先生のみ対象アンケート協力のお願い】小学生の“漢字を書く練習”、タブレットでするのに賛成?反対? - 教育ICTリサーチ ブログ」に関連して、コメント欄で「フィンランドでは小学校から子どもに手で文字を書く練習をさせなくなった」というニュースに言及していただきました。
 ニュースは知っていたものの、どれくらいのレベルで行うのか、など知らなかったので、比較対象としてみてみたいな、と思い、検索してみました。いくつかのサイトを見てみますが、なかなか結果がまとまっているところは出てこない…。英語で情報が出ていないのか。(すみません、もし「フィンランドの小学校の手書き練習」についての情報を知ってらっしゃる方、教えていただければ幸いです)

 そのなかで、SPIEGEL ONLINEの記事Schule: PISA-Sieger Finnland will Handschrift abschaffen - DER SPIEGELを読んでみます。読むと言っても英語ではないので、何となく目星をつけて、ですが。
f:id:ict_in_education:20151014143718j:plain

 Google翻訳で、言語を「フィンランド語→日本語」にしてもあまり意味がわからなかったので、「自動検出→英語」に変更して、読んでみることにします。(どうやら、ドイツ語だったらしい)
f:id:ict_in_education:20151014143732j:plain

 PISAのスコアでいつも上位にいるフィンランドですが、2016年から小学校のカリキュラムから手書きで文字を書かない、ということです。カリキュラムからも筆記体を教えないことになるそうです。

"Liquid Typing on the keyboard is an important skill," citing the "Helsinki Times" Minna Harmanen who reformed the guidelines for writing learning in the Finnish Ministry of Education. That was of course a great cultural innovation, Harmanen admits, but for the skills needed in everyday life dealing with a keyboard will provide more and more important. Incidentally, it is optional for teachers to continue to teach cursive - just in addition to keyboard writing.

 キーボードで文字を入力するスキルはこれからますます重要になってくる、とフィンランド教育省でWritinng Learningについてのガイドラインを改訂したMinna Harmanen氏の言葉が引用されています。先生は手書きの文字を教え続けることもできるが、それは「キーボードでのWriting」に次ぐものとなる、ということでしょうか。

 キーボード入力(タブレットを使っての入力も入るのでしょうか?)についての効果は、まだ出ていないようですが、反対が大きく出たようですし、フィンランドだけでなく、他の国でも議論は起こっている、というのが書かれています。

 文化的にも非常に大きな衝撃があるだろう決定なので、これからどうなっていくのか、見ていきたいなと思います。(上の文中では、「a great curlutural innovation」と書かれています。

 何を問題と考え、何を解決するために、手書きからキーボードへ移行していくのか、それをフィンランド教育省がどう理由付けしているのかを知りたいですね。引き続き、フォローをしていかなくてはなりませんね。(こういうときに、日本語になった情報がなかなかないのは残念です…)

「手書きで漢字練習、あり?なし?」アンケートやってます

 日本でも、漢字練習などは手書きだけでなく、タブレット上で練習する学校も出てきています。文章入力と漢字練習は同じではないので、そのまま比較するわけではありませんが、先生方がどう思われているのかに興味があり、アンケートをやっています。

▼もしご興味ある方、ぜひご協力をいただければと思います。(10月18日までです)

blog.ict-in-education.jp


(為田)