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教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

京都教育大学附属桃山小学校訪問 #2(2015年10月7日)

実況中継:3時間目 算数(小学校4年生)

 木村先生の授業を、3時間目の算数の時間から見学させていただきました。まず驚いたのは、児童が自分たちで授業を進行していくことでした。授業は「前の時間は、何をしましたか?」という日直の児童の発問から始まります。答えたい人が挙手をし、日直があて、答えをクラス全体で補いながら授業が進んでいきました。
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 この日の学習はわり算。授業のスタートで、木村先生が「252÷36」と問題をホワイトボードに書きます。そこから、児童たちは、今日のルーブリックを、自分たちで作っていきます。先生は時に見守り、時に導いていきます。児童の参考になるように、モニターにルーブリックカードを投影して、児童から出たルーブリックの案をホワイトボードに書いていきます。
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 挙手して発言した児童が、次に発言する児童を指名します。意見がある方向にまとまりそうになると、そこに木村先生から新たな角度の発問や考えるヒントなどが与えられます。

 ルーブリックが決まったら、各自が問題に取り組みます。ノートのまとめ方は皆それぞれですが、ルーブリックを自分たちで作っているので、そう大きく外れることがありません。下の2枚の写真を見ると、各児童が違った書き方でノートをまとめていることがわかると思います。ただ板書をノートに写す、というのではなく、「自分なりに考えて、自分がわかるように書く」「ノートを見せながら友だちに伝えることができるように工夫してかく」ということをみんながしているのに驚きました。
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 ノートにまとめることができたら、各自がノートを前に持ってきて、実物投影機でノートを映して、どう考えたかを発表していきます。
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児童がノートに自分の言葉で、考え方を書いている間にも、木村先生は机間指導をして、「できている子」「答えにまでは行き着いていないが、途中まででも発表してほしいと思う子」など理解度を確認しているだけでなく、性格的に「できないとモチベーションが下がる子」「答えまで行き着かなくてもクラスの雰囲気を良くして、活発な議論のトリガーになりそうな子」などを見ているのだと思います。それを踏まえて、ときどき先生が指名をします。担任しているクラスだからこそ、児童たちの性格も知りながら、指名ができるのは小学校ならではの強みであると思いました。
 このノートを使っての発表に、非常に大きく時間をあてていると感じました。そして、木村先生が話をする時間は本当に短い。短く、的確にコメントを入れて、また発問する、という感じです。板書も必要最小限。こうした授業のスタイルもあるのだ、と思いました。

 授業の最後に、「では、今日の問題(252÷36)が、昨日やった問題と違うところはどこですか?」と木村先生から発問がされました。ここでも、児童はノートを投影しながら、それぞれに考えた「前回と違うと思うところ」を積極的に発表していました。
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 ときに木村先生はパワーチェックカードの項目に言及しながら、児童たちに考える機会を与えます。算数の問題ではありますが、算数の問題の解き方を「どう伝えるか」「どう説明するか」というところでは、パワーチェックカードの項目が入ってくるからです。
 これによって、算数の授業の中で、「算数についての知識」を学ぶだけでなく、情報をどう活用するか、というトレーニングも入ることになります。
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 最後に練習問題が3問出されました。時間内にできなかった問題があったり,理解が十分でないと感じたりした児童には,自主学習の課題として出されるようです。圧倒的な密度だと感じました。

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blog.ict-in-education.jp


(為田)