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教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

京都市立嵐山東小学校訪問(2015年11月27日)

 11月27日に、京都市立嵐山東小学校を訪問させていただき、1年1組の国語の授業を見学させていただきました。京都教育大学附属桃山小学校の木村先生が所属されている研究会のみなさんで見学した後で、会議という予定だったところに、参加をさせていただくことになりました。見学の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
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 勉強していたのは、「しらせたいな 見せたいな」の授業でした。大八木先生は、めあてを黒板に書くとともに、木村先生も使っている学習支援カード(パワーチェックカード)のなかにあるめあてもあわせて書いてあります。今回の授業では、「くわしくみて」「やってみて」「さわって」「おとをきいて」「においをかいで」ということをしてほしいということを、黒板に書いてあります。

 外で拾った落ち葉や木の実などを児童はすでにもっています。これらを「くわしくみて」みたり、「さわって」みたり、「においをかいで」みたりして、感じたことをワークシートに書いていく、という授業です。
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 手元に実物もあるのですが、児童のワークシートには児童が見つけてきた落ち葉や木の実を撮影したデータが貼り付けられていました。児童が落としてしまったり、落ち葉はボロボロになってしまったり、ということもありえるので、こうしてデジタルで記録をしておくことは実は大切だと思いました。そして、デジタルだけでなく実物も取り出して、めあてにそってしっかり見たり触ったりしながら、気づいたことを写真データの周囲に書いていきます。
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 みんながメモを書けたら、大八木先生はここでペアワークに入ります。隣の人に対して書いたことを伝えて、「しつもんやかんそうはありますか?」と訊いていきます。隣の人に質問をして、その答えを聞いて、メモに付け加える、ということをしていきます。
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 こうして、隣の人と話に質問をして、その答えをしっかり聞いて、それをメモにとる、って小学校1年生には難しいかも…と思っていたのですが、みんなしっかりメモをとっていました。すごいです。「みんな、立って教室の中を歩いて、3人に話をして、質問してもらって、メモをとりましょう」というふうに発展させていくと、いろんな人と話ができていいかもしれないな、と思いました。

 その後で、「伝える」アクティビティに移ります。「発表してくれる人?」と大八木先生が問いかけると、ピシっと手が挙がります。「ここで実物投影機があればいいな、と思いました」と、後で大八木先生がコメントをされていました。発表はとても上手でしたが、ディスプレイかスクリーンかに表示をすると、みんなが同じものを見ながら発表を聞けるので、よりよかったかな、と思います。

 他の人のワークシートを見ると、「あんなに書いてる!すごーい!」もいるだろうし、「ああいうふうに書くのもいいな」と思う児童もいるだろうし、もしかしたら「あんな感想でもいいんだ」と安心を感じて表現の幅が広がることもあるかもしれません。例えば、アクティブ・ラーニングの研修などだと、だいたい最初にあてるのは、ちょっとストライクゾーンから外れた解答を書いている人だったりしますね。ストライクゾーンをあえて広げるために。例えば、「におい しない」と書いている人がいたら、「そうだ、においがしないっていうのもあるね!」っていうことで、「あ、そういうのもいいんだ」と答えの書き方が広がると思います。そうした意味で、他の人の学習の過程が見られる、というのは非常に重要ではないかと思います。
 ただ、そうしてストライクゾーンを広げる役にされても大丈夫な児童と、大丈夫でない繊細な児童もいるので、その選び方、見取りは、先生方がしていく大切な仕事だと思います。
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 また、「伝える」というのは「誰に伝えるか」とセットで考えるものなので、ディスプレイがあったら大八木先生も教壇を下りて聞き手に回って、みんなと一緒に発表を聞き、コメントをしてあげられそうだな、と思いました。


 最後に、ふりかえりを行います。学習支援カード(パワーチェックカード)のどこにマークがつくかをみんなで考えます。「自分でやってきたことはこれです!」と自分たちでチェックできる項目を挙げて、マーカーでチェックしていきます。
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 みんなでこうしてチェックをしていくのは非常に大切なことだと思います。すでにここまでの授業でいくつかの項目にはチェックがついていました。繰り返し、いくつもの単元で同じスキルを使っていく、ということができていくと思います。
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 関西の学校で小学校1年生、あまり見たことがない学年だなと感じたのですが、大八木先生のキャラクターもあるし、関西の文化もあるのかもしれませんが、先生と児童の距離がすごく近いと感じました。発表もみんな上手だし、言葉の選び方も非常に多様で、とてもおもしろかったです。
 学習支援カード(パワーチェックカード)を使いながら、どんどん情報活用能力を身につけていってほしいと思います。
www.pef.or.jp


(為田)