教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

ICT×美術教育 #17: Google Cultural Instituteを使った作品鑑賞

 フューチャーインスティテュートの前田です。美大卒の教育コンサルタントです。この連載では、ICTを使ってこんな授業ができるのではないかというアイデアを紹介していきます。

 今回は、Google Cultural Instituteを使った作品鑑賞を紹介します。
www.google.com
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 教科書や参考書では、掲載している作品の点数が限られていたり、実物投影機などで見せるときに、見せたい部分が上手く見せられないこともありますが、このサイトには45,000点以上の作品がアップされており、それらを高解像度で観ることができます。作品が、高解像度でアップされているので、作品の細部を拡大して観ることができるのも大きな魅力です。
 また、検索機能があるので、例えば「ゴッホ」で検索すれば、「ゴッホ」の作品だけを観ることができ、その検索結果を「古い順」で並べかえれば、1人の作家について時系列順に作品を鑑賞したり、作家の心情や時代背景と共に作品がどう変わっていったのかも説明しやすいかと思います。
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 画面左下にある「比べる」というボタンをクリックすると、画面下に2枚の作品をドラッグして並べて比べられるようになります。
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 この機能を使えば、2つの作品を並べて表示できるので、同じゴッホの自画像の時代による変化や、歌川広重の作品とゴッホの模写を比較したり、時代による表現の違いを比べたりできます。
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 できれば、美術館へ直接行って本物を鑑賞するのがいちばんよいですが、学級単位でないと行けなかったりなど、そんなに頻繁には行けません。そもそも、近くに美術館などがない学校は行くこと自体が難しいと思います。
 ICTを使うことで、より多くの作品鑑賞ができたり、鑑賞や説明の仕方がよりわかりやすくできるのではないかと思います。

(前田)