教育ICTリサーチ ブログ

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佐賀新聞 生徒、80%が「満足」 佐賀県ICT教育 県教委が6000人に調査(2016年3月17日)

 2016年3月17日付の佐賀新聞で、「生徒、80%が「満足」 佐賀県ICT教育 県教委が6000人に調査」という記事がアップされました。
www.saga-s.co.jp

 生徒6000人はたしか佐賀県立高校の1学年の人数だったと記憶しているので、いまの2年生対象だったのでしょうか。80%が「満足」「どちらかといえば満足」を選んだ、ということだそうです。「何に満足しているのか」「どういう点に満足しているのか」というのと合わせて質問をしているのかなあ。聞き取り調査でもいいので、「何に満足しているのか」を聞かせてほしいと思います。
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 また、記事を読み進めていくと、先生たちにも質問をしていることがわかります。

教諭に「学校でICTを利活用できることに満足しているか」を尋ねたところ、タブレット導入1年目は「満足」「どちらかといえば満足」が62・5%だったのに対し、2年目は74・2%と10ポイント以上伸びた。県教委は「指導スキルが向上し、機器トラブルに対処する態勢も整ったことで、ストレスが減っているのではないか」とみる。

 なるほど…。この「ICTを利活用できること」に満足しているかどうかを設問として出しておいて、「機器トラブルへのストレスが減っているのではないか?」という程度の仮説しか出ないのは、あまりに現場の先生方を軽視していると言わざるをえない…。「こういう授業をしたい」という視点をもってICTを利活用していた先生方も多いはずで、そうした先生方の優れた実践と、その実践の時に出た不具合などを検証し、改善していくことは非常に大切なことです。だからこそ、生徒へのアンケートと同様、「どんな点に満足しているのか」を知りたいと思います。

 これらの調査結果は、外部メンバーでICT教育の在り方を議論する改善検討委員会の会合(3月16日に開催)でも報告されたそうなので、内部ではこうした点もディスカッションされているかもしれません。外部メンバーの知見もはいっているのであればなお、議事録を公開してほしいな、と思います。すごく気になります。


◆ ◆ ◆

 僕自身は、2014年と2015年に縁あって、何度か学校訪問もしたし、佐賀県の教育行政に関わっていた方々とも話をさせていただいたので、そうしたことと考えあわせても、ぜひ佐賀県のこのチャレンジを(前に行くにしろ後ろに戻るにしろ)次の一歩へ進めてほしいと思います。

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(為田)