教育ICTリサーチ ブログ

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Ludix Labのメンバーとの共著『入門 企業内ゲーム研修』が発売されました

 フェローをつとめています、Ludix Labのメンバーとの共著『入門 企業内ゲーム研修』が発売されました。Kindleで読めます。Kindleアプリがあれば、スマホタブレットでも読むことができます。

 僕は、「ボードゲームを使った研修」という、教育ICTとは少し違った観点から原稿を書いています。Ludix Labは2013年に設立され、ゲームと学習に関心のある人々、研究者、実践者、開発者たちが集まってコミュニティを作り、次の活動をさらに促進していくための取り組みをしています。
 今回、共著した5人のプロフィールは以下のとおりです。みんなそれぞれに違った切り口でLudix Labに関わっていて、ディスカッションはいつも勉強になることばかりです。

  • 池尻良平:
    • 東京大学情報学環特任助教、Ludix Labフェロー
    • 専門は「学習の転移」。特に、歴史を現代の社会的な問題に応用させることを研究。高校生に歴史の有用性を実感してもらうゲーム教材を使った歴史の授業もしている。
  • 高橋興史:
    • カレイドソリューションズ株式会社代表取締役、Ludix Labフェロー
    • 起業家。アナログゲームの知見や研修企画のノウハウを応用し、国内唯一の企業研修向けにゲームを使った研修内製化教材を提供する会社を創業。多くのビジネスマンが同社のゲームで経営や財務会計、コミュニケーションを学んでいる。
  • 為田裕行:
    • フューチャーインスティテュート株式会社取締役、Ludix Labフェロー
    • ICT利用教育のコンサルティングや導入支援を行う。小中高校生向けに、ボードゲームを使って考える力を養う教育活動や、企業研修でのゲーム研修も行っている。
  • 藤本徹:
  • 福山佑樹:
    • 東京大学教養学部特任助教、Ludix Labフェロー
    • 専門は「教育工学」。特に現代社会の問題を経験学習するためのゲーム教材の開発と実践を行っている。これまで扱ったテーマには、環境問題・組織市民行動・キャリア教育などがあり、一部の開発物は企業研修でも使用されている。共著に「職場学習の探求」(生産性出版)

 池尻さんの、「高校生に歴史の有用性を実感してもらうゲーム教材」は非常に興味深いです。デジタルでできることも多いので、タブレットを導入していく学校にとって、ヒントになることもあるかもしれません。

 福山さんは2015年のEDIXでの「学校はクソゲーか?」という刺激的なプレゼンが印象的でしたが、「学校をどう楽しくするのか?」というテーマで、何度も話をさせてもらっています。
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 藤本さんは、シリアスゲームという概念を僕に教えてくれた人です。Ludix Lab代表でもあり、5人の取りまとめ役でもあります。著書の『シリアスゲーム』はもちろん、訳書の『幸せな未来は「ゲーム」が創る』や『テレビゲーム教育論 ママ!ジャマしないでよ勉強してるんだから』なども、本当に勉強になりました。

 もうずいぶん前になりますが、「ああ、こういうゲームの利用法もあるんだ」と感じた、September 12thを教えてくれたのも、藤本さんでした。(ゲームがプレイできなくなっているみたいなので、動画を貼ります)
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 福山さんと藤本さんは、2015年12月のi和design 冬期講習会でランチョンセッションもお願いしました。
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 高橋さんはLudix Labのイベントをやるときに、だいたいものすごいおもしろいコメントを突っ込んできます。ビジネス面で研修効果を真剣に考えていて、それでいてものすごくアカデミックなので、いつも勉強になっています。Kindle化についても、中心になって進めてくださいました。

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 企業研修中心の話ではありますが、学校の授業などと通じる部分もきっとあるかと思いますので、先生方にも参考になることがあると思います。上の説明など読んで、関心をお持ちいただけたら、ぜひ思い切ってポチッとしていただければと思います。
 また、Ludix Labでのイベントにもぜひお越しいただければと思います。先生方向けのワークショップも、また企画していきたいと思っています。

(為田)