教育ICTリサーチ ブログ

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常翔学園中学校・高等学校 授業訪問レポート No.4(2016年6月24日)

 2016年6月24日に、常翔学園中学校・高等学校を訪問し、授業を見学させていただきました。ICTを活用している授業の様子をレポートしていきたいと思います。
 第4回は、中学校3年生の数学の授業をレポートします。

 見学した授業は、「同じものを含む順列」の単元でした。担当されていた先生は、順列についてどのようなイメージを持てばいいのかが伝わるように、PowerPointでアニメーションを設定していました。全部で10個の数字を並べ替えたらどうなるのかに興味を持ってもらうために、数字がアニメーションで並べ変わるのを見るのが非常に印象深かったです。


 その後、どんなふうに考えればいいか、ということについても、PowerPointの中にポイントを表示して説明していきます。


 PowerPointでここまでスライドを作ってあるので、あまり板書はしないのかな?と思っていたのですが、先生はここから、アニメーションで見せた内容を振り返るようにして、板書を丁寧にしていきました。この板書を生徒たちはノートに写していきます。

 あまりにPowerPointの方で説明を書きすぎると、ノートにどの部分を書けばいいのかわからなくなってしまったり、ノートの内容が部分的になってしまったりする、というふうに言う先生方も多いですが、PowerPointと板書を完全に並行して行う、という選択肢もあるのだと、改めて気付きました。

 次の問題に進むと、また先生はアニメーションを使ってイメージを持ってもらうためにPowerPointでスライドを再生します。

 こうしてアニメーションで見せることで、イメージを持たせることは、一見時間がかかるように思えますが、実際はここでしっかりイメージを持たせておけば、あとになって「わかりません」と言う生徒が減るので、効率的なのではないかと思いました。

 先生に訊いてみると、授業のアニメーションは少しずつ作っていっているそうです。時間をしっかりとって、授業での生徒たちの様子を見て理解度を見とり、それに合わせた解説になるように、カスタマイズをされているのだろうなと思います。
 先生が作ったPowerPointを、学校全体で共有することができると、より多くの目に触れて、ブラッシュアップされていくだろうと感じました。


(為田)