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教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

教育ICTカンファレンス レポートNo.1「STEAM教育を導入でキッズ部門を拡充する」(2016年11月7日)

イベント プログラミング 教育ICT利用の目的 目的-7. 表現、思考手段拡充 講演・研修

 11月7日(月)に、私塾界リーダーズフォーラム 教育ICTカンファレンスが開催されました。第3部「【トークセッション】 STEAM教育を導入でキッズ部門を拡充する」に登壇させていただきました。ご一緒したのは、夢見る株式会社(ロボ団)の代表取締役 重見さん。
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 2人のトークセッションは、まずは重見さんとロボ団の自己紹介から。授業の様子がわかる動画を紹介してもらいました。本当に、プログラミングのワークショップはたくさん最近はあるわけですが、その中でも特に、「どうしてロボットを使うのか?」というあたりから、話を聞いていきました。
www.youtube.com

 トークセッションの最初に、観客に手を挙げてもらいましたが、「そもそも、STEAM教育って何ですか?」という質問に対して、10人くらいの手が挙がるくらいでした。
 そこで、Science, Technology, Engineering, Art, Mathematicsだということを確認したうえで、それと2020年に必修化されるというプログラミング教育と、どんなふうに関係があるのかということを、具体的にイメージを持ってもらうことを目標として、トークセッションを始めました。
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www.robo-done.com

 ロボ団で「どうしてロボットを使うのか?」ということを質問したときに、重見さんは、「子どもにとってわかりやすい」「物理的解決を体験できる」ということを重視しているとおっしゃいました。これはとても大切なことだと思っています。
 「問題を解決した!」ということを実感してもらうのに、ロボットという目に見えるものはいいですよね。

 今回、教育ICTカンファレンスは、学習塾の方が多かったので、「ロボ団で学んで、何ができるようになるんですか?というのが説明できるということも大事なんじゃないですか?」と質問すると、「たしかにそうなんです」というお答え。そうですよね…1回のワークショップだけなら、楽しくてよかった!となるけれど、ロボ団みたいに年間のカリキュラムがしっかりあって、さらにそれがレベルで分かれていると、「長期に渡って、学費を支払って、通い続けさせる」という保護者側の決定は、何か“成果”と結びついていないとしんどそうだなあ、と感じました。

 これは、これからプログラミング教育をしていく学校などでも、同じように出てくるであろう“評価の仕方”の問題だと思っています。ロボ団では、こういった部分についても考えているとのことで、非常に楽しみです。

 ロボットを思い通りに動かすことは、目的ではありません。ロボットを思い通りに動かすことは学びのための手段として適しているから、使うのです。では、何を学ぶのか。正解が一つしかない問題ではなく、正解が複数あって、正解につながるプロセスが複数存在する問題にも取り組めるようになる、という問題解決力を高めること。そして、思考力や集中力を高めることだと思います。
 こうしたことを学ぶのは、プログラミングでなくてもいいし、ロボットでなくてもいいでしょう。スポーツを通じてそうしたことを学ぶ子どももいるだろうし、算数などの教科学習の中で学ぶ子どももいるでしょう。
 ただ、そうした学び方に比べて、ロボットで学ぶのは最初に興味を持たせることができやすいと思います。ロボットで興味を持たせて、やっているうちに円周を計算したくて算数を使ったり、プレゼンテーションをすることで国語の勉強と繋がったり、そうしたふうに繋がっていくケースがどんどん増えていくと、カリキュラムとして学校に入れていくこともできるのかな、と思いました。

◆ ◆ ◆

 個人的には、プログラミング教育によってどんなスキルが伸びていくか、それからどんなカリキュラムを作ることができるのか、ということについての知見は、民間教育機関の方が先行しているぶん持っていると思っていますし、どんどんこの方向で伸びていってほしいと思います。今回トークセッションをした重見さんのロボ団も、その中のひとつのスクールだと思っています。
 そして、この知見がたまってきた後に、それを公教育の方にぜひ入れていって、学校でより多くの子どもたちに教えていけるようになっていくといいかな、というふうに思っています。

 そうしたプロセスを考えているので、こうして教育ICTカンファレンスで、学習塾の方々に向けて話ができるのは、非常に意味があることだと思っています。

 ロボ団、大阪の教室をぜひ一度、見に行かせていただこうと思っています!重見さん、どうもありがとうございました!とても楽しかったです。

(為田)