教育ICTリサーチ ブログ

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【イベント情報】 初等教育研究会「豊かに考える子どもを育む教育課程の編成」(2017年2月9日・10日)

 2017年2月9日・10日に、新潟大学教育学部附属新潟小学校において、初等教育研究会「豊かに考える子どもを育む教育課程の編成」が開催されます。
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http://www.fuzoku-niigata.jp/contents_new/kenkyukai.htmlwww.fuzoku-niigata.jp

 YouTubeでも紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
www.youtube.com


 最後に、片山先生から、見どころと意気込みを伺ってきました。

<公開授業のご紹介 少子高齢化時代のAI・ロボットと介護 
  ―2050年まで子どもに残る授業を目指して―>


 今回の総合的な学習で取り組んでいる課題は,私の過去に行った授業の中でも,最も骨太で高難度の課題です。少子高齢化時代の介護の解決策の一つとしてAI・ロボットの可能性を探究するのです。単元を創りながら私自身も子どもと共に学び、日本の未来に不安感と希望を感じながら、学ぶ喜びを感じています。
 2050年,彼らが今の私と同じ年の45才(ちなみに私は78才。皆様は?)になるときには,日本の人口は30%減り,9千万人になっています。そして,高齢化率は急上昇し40%になります。今の統計だとそのうちの5分の1は介護が必要となりますから,3600万人のお年寄りを支え,700万人を介護しなければなりません。その時の子どもを除く労働人口は,約4000万人、高齢者と1:1です。そんなことで国の運営が可能でしょうか?可能でなくてもほぼ避けようのない現実です。
 
その時の切り札の一つとして考えられ,開発が進められているのが,介護ロボットです。現状では課題は山積ですが,乗り越えるために多くの人たちががんばっています。そのような課題について,自己の生き方と関係付けながら探究を進めているところです。
 子どもたちは,すでにインターネットで3タイプの介護ロボットについて,協働的に調べてきました。コミュニケーションロボット・リハビリロボット,生活支援ロボットです。昨日は,プレゼンテーションで交流し,知識を増やし、関係付けました。しかし,ネット調べだけでは,実感は薄いと、子ども自身も課題を感じています。
 そこで,学びをより実感を伴ったものとするために,来週、介護ロボットを導入している特別老人ホームに出向いて,調査・体験活動をしてきます。県内でもまだ2つしかない,県のモデル事業を受けている施設です。
 タブレット端末は、子どもの知識を増やし、思考整理にも表現にも役立ちます。体験活動、人・こと・ものとの出会いは、情意や実感を伴って理解を深めます。この両輪をもって、現代的な課題の解決に向かう単元を自分のこれまでの授業の集大成として公開します。そのまま、追試できるような汎用性のある単元や環境ではありませんが、総合で大切な「俯瞰する見方・考え方」や、理想に近い道具としてのICT環境が実現した時の学びの方向として、骨太な提案にはなると思います。時間とお金と気持ちに余裕のある方は、どうぞご参観ください。2月9日(木)・10日(金)、附属新潟小学校で行います。(申し込み番号T。学校HPからお申込みください

 片山先生のクラスの授業も授業公開されますので、関心のある方は、ぜひチェックしてみてください。

(為田)