教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

Z会アステリア体験レポート No.1

 Z会が2017年3月に開講した、「Z会アステリア」を体験してみました。Z会アステリアは、“未来を共創する21世紀型Online Academy”と銘打たれています。これは、受験をゴールとせず、内容理解・問題演習・添削指導、すべての学習がタブレットで完結する学習形態であることからです。また、サイトなどに“無学年制”とも書かれています。これは、従来の教科の枠を超えた講座体系であるからです。
 また、出題のエンジンにKnewton社のアダプティブエンジンを搭載しています。問題を解くごとに問題の正誤を含めた学習履歴などのデータを総合して問題を自動出題してきます。どのような学習体験になっているのかを実際に体験してみました。
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 英語4技能講座をやってみました。「Listening」「Reading」「Writing」「Speaking」が並ぶトップページから、それぞれのコンテンツを選んで、実際にやってみました。
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アダプティブな出題を体験

 Listeningをやってみます。音声だけの問題もあれば、映像がついた問題もあります。ロンドンの街なかからのレポートなど日常生活のなかでの英語も学べるようになっていました。
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 答えを選んで、「解答する」というボタンを押すとそこで正誤判定がされます。一問一答でテンポよく問題に取り組むことができます。

 アダプティブエンジンがどのように機能しているのかが気になって、ある特定の問題ばかり間違えてみました。数字を勉強するセクションで、「時間の表現」と「計算の表現」が出てきていたのですが、「計算の表現」だけを何度も間違えてみました。すると、計算の表現が多めに出題されます。バリエーションは3問でした。1つの学習目標として捉えているのか、さらにそれを細かい項目で分類しているかはわかりませんでしたが、ひとしきり「計算の表現」がくりかえし出題されて、それに正解するとセクションを習熟したと判断されたように感じました。同じ問題ばかりが繰り返して出題されるというのではなく、学習目標を含んだ問題群があって、その問題群の中から自動出題していくことで、学習目標を達成しているかを評価しているようです。
 たくさんの問題群を持つからこそ、こうした出題方法が可能になります。英語に限らず、学習内容の習熟に関しては、「同じ学習目標を、違う問題形式でくりかえし出題」するというのが有効だと考えています。同じ学習目標・同じ問題では飽きてしまうし、答えを覚えてしまっているかもしれないからです。「同じ学習目標・違う問題形式」、英語であれば、一例として「同じ文法・構造を持ち、違う単語が使われている」という問題がたくさん出題できるようにもっているということが大事だと思います。
 長年の指導実績を持つZ会のコンテンツだからこそこうしたことが可能になるのであり、Z会アダプティブラーニングは相性がいいだろうと感じました。今後、アダプティブラーニングを使って、学習者の履歴を持つようになれば、学習履歴に基づいて新しい問題を作ることも可能になります。自社での教材開発もできるのであれば、なお価値が高まっていくだろうと思います。

デジタルならではの特長

 その他にも、デジタル教材だからこその特長もあります。例えば、画面右下の「英単語」のボタンをタップすると、登場する単語の意味を見ることができます。こうして簡単にまとめられて、発音もすぐに確認できるのはいいと思います。
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 また、Readingのところでは地図やニュース、街で見かける看板やサインなども問題のテーマとして入っています。多様な問題が用意されています。また、問題文中のいくつかの単語がハイライトされていましたが、タップするとその単語の意味が表示される機能もあります。
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バッジをもらうことによるインセンティブ

 学習を進めていくと、バッジをもらうことができます。星座のバッジがだんだん増えていきます。アステリアは全体のデザインコンセプトがかっこいいと思います。中学生から大学生・社会人までも対象とした無学年制なので、こうしたデザインも非常に重要だと思います。
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 No.2に続きます。

(為田)