教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

教材に使えるかも?: 西野亮廣『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』

 西野亮廣『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』を読みました。絵本『えんとつ町のプペル』を完全分業制で作り上げ、そして全ページ無料で公開して…とやってきた西野さんが、どんなことを考えてそうした手段をとってきたのか、というのがわかる本です。読んでみたら、非常におもしろく、学校の先生方に読んでもらいたい、と思いました。これがそのものとして教材にはならないかもしれませんが、この本のエッセンスを授業に入れることは、非常に重要なことだと思います。

 そもそも、この本の作り自体がすごくデザインとして作り込まれている、と強く思いました。目的を設定して、その目的を達成するためにどうすればいいのかを、仕組みづくりやデザインなどに仕込んでいくのがすごい。
 例えば、この本の章のタイトルは、ページ中央に大きくレイアウトされています。これは、読者がインスタで撮りたくなって、シェアしてもらうため。そのために、さらに正方形(インスタは写真がスクエアだから)にレイアウトしてあります。
 まんまとその作戦にはまって、このブログを書くのに、どの章タイトルを使おうかな、と思ってパラパラと読み返しました。もうこの段階でデザインにハマっている、行動させられている、と思います。さて、そうして選んだのは、下の章タイトル。
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「お金を稼ぐな。信用を稼げ。」というのがどういうことなのか、というのは、この本の中で何度も言われていること。そして、これは“働き方や夢の実現の仕方が、インターネットやSNSの発展で変わってきている”という話なのです。
 西野さんのことを「変わったことをやっている」と見ている人は、この働き方や夢の実現の仕方が変わる前の価値観から見ています。
 でも、西野さんは、働き方や夢の実現の仕方が変わった後の価値観に基づいて、計算を積み上げて動いているから、別に「やるべきことをやっているだけ」ということになる。

 さて、先生方にこの本を先生方に薦めたい理由はここにあります。先生方が学校で教えている子どもたちは、インターネットやSNSの発展で変わった後(おそらく、今よりずっと変わった後)で、働き始めたり、夢を実現するために行動することになります。だから、先生たちも、この変化を知っておいて、そのうえで子どもたちにどういう考え方を伝えておくべきかを考えなければならないと思います。
 もちろん、先生方がみんなこういう考え方になる必要はないと思いますが、「こういうふうに社会は変わってきている。こういう考え方もある。こういう行動の仕方ができるようになっている」ということを理解して、子どもたちに伝える必要があると思います。
 そうした観点から、ぜひ読んでみていただきたいと思います。

(為田)