教育ICTリサーチ ブログ

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書籍ご紹介: 尾原和啓『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書』

 尾原和啓『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書』を読みました。この本では、30代のあたりを「乾いている世代」と「乾けない世代」の分かれ目としています。自己成長と社会貢献がつながっていた「乾いている世代」と、そうではない「乾けない世代」の違いはおもしろいです。これから学校を卒業して社会へ出ていく日本の学生/生徒/児童たちは、「乾いている世代」に入るということになります。世代の断絶があるということを知っておくことは非常に大切だと思います。


 時代も変化してきています。第3章 異なる「強み」を掛け算する最強チームの作り方のなかで、「VUCA」の時代という言葉をを尾原さんは紹介します。

しかし、時代は変化することが当たり前となりました。昨今の米国では、このことを「VUCA」の時代と呼んでいます。これは米国軍事大学が提唱しはじめた造語で、
Volatility(変動が大きく)
Uncertainty(不確実で)
Complexity(複雑に絡み合い)
Ambiguity(曖昧)
な時代に突入したということです。

 そうした時代のなかで、人はどんなふうに働き、自己実現をし、幸せになるのでしょう。第4章 個人の働き方のなかで、ネットを使った新しいサービスであるAirbnbUberの話の流れで、尾原さんは以下のような言葉を書いています。

インターネットの世界では「信頼」が可視化されていくので、お互いに適度な迷惑をかけ合うことで、自由を広げていくのです。

 こうした文章を読むと、インターネットの世界(オンライン)で、どのように振る舞うことがいいのかという作法というか、インターネットの世界での自己実現の仕方を教えることが学校ではまだまだできていないと感じます。こうした現状があり、さらにこれからまた変化していく社会について、学校で何を教えるべきなのか。また、そのためにどのような機会を子どもたちに与えるべきなのか、考えていかなくてはならないと思います。もちろん、機会を作るためにハードウェア、アプリ、システム、ルールなどさまざまなものが必要です。
 どんな社会がやってくるのかをカリキュラムの中心に据えていくことは非常に大切なことだと思います。そのために、この本は「どんな社会」「どんな働き方」がやってくるのかを知るきっかけによいと思いました。

(為田)