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千葉県立袖ヶ浦高校 平成29年度課題研究発表会 レポート No.2(2017年11月24日)

 2017年11月24日に、千葉県立袖ヶ浦高校 情報コミュニケーション科の平成29年度課題研究発表会に参加してきました。情報コミュニケーション科の科長である永野直 先生が目標として定める「社会で創造的に課題を解決する」ことへのステップ=課題研究発表会から、今回は3年生のポスターセッションの様子をレポートします。

 3年生は6グループに分かれて、それぞれのグループがテーマを決めて課題研究に取り組んでいます。各グループのテーマは以下の通りでした。

  1. 3Dホログラムを応用した未来の映像表現
  2. 校内マップ リデザインプロジェクト
  3. ICTを活用した参加型授業を増やすには
  4. ARを使ったピクトグラムの新しい表現 次世代ピクトグラムの作成
  5. そうだ選挙、行こう。
  6. 紙の無駄をなくせ!!電子レシートアプリの作成

 ポスターセッションなので、大きな会議室の中にそれぞれポスターを貼られています。また、大型ディスプレイでデモンストレーション(今回は、Swiftで作ったアプリやMinecraftで作成された校舎などがありました)が行われていました。グループの生徒たちは、ポスターの前に立ち止まると「説明しましょうか?」と明るく声をかけてくれて、生徒たちは手に持ったiPadで情報を提示しながら説明してくれました。
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 こうした研究発表やプレゼンテーションでは、発表が得意な生徒が多くのパートを受け持つ、ということもあるのですが、ポスターセッションの形式だと、1対1でのメインとなります。緊張せずにできるので、多くの生徒たちが発表を行っていました。また、聴き手の表情も見えるので、多くの生徒が積極的に説明をしているように思いました。聴き手のこちらとしても、細かく質疑応答ができるのはとても楽しみなところです。
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 各グループでのテーマの決め方は、永野先生によると、学年の最初に生徒一人ひとりで決めて、そこから興味が近い人でグループを作り、研究をスタートしていくそうです。個人にとっても、グループにとっても、最初に考えていたことから、だんだん深まっていって、結果的にテーマや最終的なアウトプットが変わることもあるそうです。

 例えば、選挙の班は、若者の投票率を上げるためにはどうすればいいか、というテーマから始まり、スマートフォンで簡単に投票できる仕組みを作り、Googleフォームを使って模擬選挙を実施しました。ところが、単に投票の仕組みを簡単にするだけでは問題は解決せず、ここから「そもそもなぜ選挙に行くのか?」という問題に突き当り、そこを深めていったそうです。
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 スタートは、スマートフォンで作る簡単な投票の仕組みなどについてで、ICTの活用ではありますが、そこから根源的な問題にさかのぼることができていたことが、このグループは本当によかったと思いました。
 ICTは道具=ツールでしかなく、ICTを使って「何を成し遂げるのか=何の問題を解決するのか」ということを考えることができていた、このグループの発表は非常におもしろかったです。

 永野先生によると、今年の3年生はグループに分かれて最初からアクティブに活動ができていたように思う、とのことでした。それと、「だんだん特定のデバイスから離れてきたように思う。5年前にはiPadはまだ珍しかったし、デバイスの選択も学校のPCと自分のiPadに偏っていたように思う。でも今はそうではない。」と言っていました。iPadだけでなく、スマートフォンや自分のPCを研究に利用する生徒もいたそうです。

 No.3に続きます。
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(為田)