2018年1月15日に、筑波大学東京キャンパスにて、一般社団法人 ICT CONNECT 21 活動報告会が開催されました。
ICT CONNECT 21には、多様なステークホルダーが関わっています。これが、ICT CONNECT 21の強みであると思うのですが、その多様なステークホルダーの皆様からの挨拶(というかプレゼンテーション)がありましたので、順に紹介していきたいと思います。
今回は、特定非営利活動法人みんなのコード代表理事 利根川裕太さんのプレゼンテーションから、僕がメモした点をまとめたいと思います。
みんなのコードのミッションは、「すべての子どもがプログラミングを楽しむ国にする」ということです。そのために、先生方がプログラミングを教えるということができるように、先生方の研修や教材の開発をしています。積極的に全国を周り、プログラミング教育明日会議などを実施し、先生方に対して「こういうふうに教えることができますよ」と伝える活動をしています。
ICT CONNECT 21のアライアンス団体として活動もされています。「アライアンス」ということについて、利根川さんは以下のようなポイントをおっしゃっていました。
- Give & Takeだと思っている。Take & Giveじゃないことは重要。
- 長い付き合いがある関係性のなかで、無理なお願いをしたり/されたり。
- ゼロサムゲームでなく、プラスサムになるといい。
短期的な関係ではなく、長期的な関係であるということは、特に教育の世界で何かを変えていくときには非常に重要な要素だと思います。
利根川さんはそのうえで、「何がライバルか?」ということを考えたと言います。例えば、プログラミング教育界隈で、「うちこそがいちばんがんばっている企業/団体だ」「どこそこの○○はけしからん」というような議論もありますが、そうしたことはすべて小さな争いだし、問題はそういったところにはなくて、本当の問題は「教育も変わらなければならない」だと、利根川さんは言います。
例えば、教育には、“子どものため”というよりも、“歴史的経緯として当たり前だから”として残っているものが実はけっこうある。それこそが、ここにいるメンバーが戦うべきものなのではないか。そうして残っているものが、本当に“子どものため”かどうかを検討せずに、「プログラミング教育を入れるのは時間的に難しい」というのはどうなのか。22世紀まで生きる子どもたちのことを考えて、きちんと検討をしていますか?というメッセージでした。
何が本当に学ぶべきことなのか。個別にではなく、行政にCONNECTしながら働きかけていくと、成果が出せるのではないかと思います。そうした形をICT CONNECT 21とアライアンス企業/団体とで組んでいくことは、非常に重要だと思いました。
No.8に続きます。
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(為田)