教育ICTリサーチ ブログ

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京都教育大学附属桃山小学校 授業レポート No.1(2018年3月8日)

 2018年3月8日に、京都教育大学附属桃山小学校を訪問しました。若松俊介先生が担任する5年2組の授業を見学させていただきました。
 今回は、1時間目と2時間目の、情報ハンドブックデジタル版・NHK for School・シンキングツールを使ったメディア・コミュニケーション科の授業(若松先生と木村明憲先生の共同授業)をレポートします。

 「新1年生に、桃山小学校のことを知ってもらおう」というテーマで、どんなことを教えてあげればいいかをみんなで考えました。最初に、桃山小学校のことを伝えてあげるためには、まず伝えるべき情報を集めないといけない、ということを先生が説明をしました。そして、「集める→まとめる→伝える」という順で、新1年生に桃山小学校のことを知ってもらうようにしよう、という方向性を伝えます。

デジタルとアナログ関係なく、情報を集め、まとめる

 どんなことを伝えたらいいと思うかを、個人で考えています。ワークシートの中央に「新1年生が知りたい魅力」とテーマを書いて、そこから「ICT」「国際交流」「人工芝の校庭」「給食」というふうに、どんどんテーマを広げてアイデアを発想していくウェビングの手法を使っていました。
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 個人でウェビングをして、伝えるべき情報をどんどんウェビングで広げていくことが、「情報を集める」という段階にあたっています。

 この後、「情報をどうまとめるか」ということについて考えていきました。情報のまとめ方として、子どもたちの方から、「ピラミッド」、「5W1H」、「ダイヤグラム」、「フィッシュボーン」など、ツールの名前がどんどん子どもたちから出てきます。シンキングツールと呼ばれるこうした情報のまとめ方が、何度も授業のなかで使われていて、子どもたちの中に落とし込まれているのだということを感じました。
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 子どもたちは、ピラミッドチャートやフィッシュボーン図などに自分の考えた情報をまとめていきます。書くことを全然いやがらずに、どんどん書こうと思わせてくれる力(アフォーダンスのようなもの)が、シンキングツールにはあるのだろうと思いました。
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伝え方について、NHK「しまった」で学ぶ

 情報をまとめる作業を続けている途中で、NHK「しまった」の「具体的に伝える」の回を見ました。デーモン閣下が、情報を伝える究極の技を教えてくれる動画です。具体的に語るのがなぜ大事なのか。それは、具体的でないとイメージが定まらないからだ、ということがわかりやすく描かれ、下のようなポイントが提示されます。

  • 色、数、形などの情報を入れることで具体的になる
  • 5W1Hで情報を揃えることで具体的になる

 こうしたポイントについて、ディスカッションのなかでクラスで練り上げていくということももちろんできるでしょうが、NHK for Schoolなど動画コンテンツで擬似的に共通体験をして、そのうえでまとめて、次のステップに進むという使い方も有効だと思います。かけられる時間によって、授業の中にどう組み込むかを決めていくといいと思いました。
www.nhk.or.jp

伝える準備をする

 「しまった」を見終わった後は、それぞれのグループで、伝えるための準備を始めます。iPadを持って写真や動画の撮影のために校内の各地へ向かうグループもいましたし、教室に残ってiPadの中に保存されているこれまでの教室の様子などの写真を見直しながら、新1年生に伝えるべきことを考えているグループもありました。iPadにいろんな写真が入っているのと、こういうときにはとても有効だと感じました。
 それと、iPadの中に情報ハンドブック デジタル版が入っています。これを見ながら情報を集める、まとめる、伝えるという活動について考えている子も多くいました。情報ハンドブックにまとめられている項目について、日々の授業のなかでも使う機会が多いのだろうな、と思いました。シンキングツールと同様、この情報ハンドブックに書かれている項目も、「見たことがある/知っている」という段階から、「自分で使える」という段階へと発展させるのが難しいと思います。使う場面をどう増やしていくか、というところに先生方の授業設計力・カリキュラム・マネジメント力が問われるのだろうな、と感じました。
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▼参考エントリー「情報ハンドブック デジタル版」
blog.ict-in-education.jp

 No.2に続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)