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セサミワークショップ・戸田市 連携協定調印式&キックオフイベント(2018年9月27日)

 2018年9月27日(木)に、埼玉県戸田市立新曽小学校において、セサミワークショップ・戸田市 連携協定調印式&キックオフイベントが開催されました。イベントは第1部と第2部に分かれていて、第1部は新曽小学校の6年生が参加するワークショップ、第2部は教育連携協定の調印式、セサミストリート・カリキュラム認定校プレートの贈呈式、セサミストリート・カリキュラムの概要説明となっていました。

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 戸田市内の小学校の先生方、教育委員の皆様、またこれまでセサミストリートと関係してきた行政の方々、企業の方々にも多くご参加いただきました。
 こちらの様子が多くのメディアに取り上げられました。僕は、第1部ではセサミストリート・ティーチャーとして授業を、第2部では司会進行を務めさせていただきました。内容など、少し書いておこうと思います。

第1部 ワークショップ

 新曽小学校の6年生に参加してもらって、ワークショップを行いました。新曽小学校では、昨年度からセサミストリート・カリキュラムのパイロット授業を行っています。昨年度は3年生と6年生だけでしたが、今年度は1年生から6年生がセサミストリートの授業を受けています。
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 セサミストリート・カリキュラムの特徴は、新曽小学校の先生方が黒板に貼れるように教材化してくれているのですが、「夢を実現する力」であり、「そのためにどんなふうに考えたらいいのか」ということを学ぶことだと思っています。そのためには、正解がないことを自分なりに考え、それを他の人に伝えることも必要です。そうしてたくさんの人の意見を聴いていくことは、人を尊重することにも繋がり、多様性を尊重できるようにもなると思っています。
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 今回の授業では、特別ゲストとしてイタリアからバリトン歌手 オマール・カマタ氏とピアニスト セルジョ・バイエッタ氏、東京フィルハーモニー交響楽団広報渉外部部長 松田 亜有子氏をお招きしました。そして、いつも教材のなかに登場しているエルモも来てくれました。僕も含めて5人でステージの中央で6年生に囲まれてする授業は、素晴らしく楽しかったです。セルジョさんがピアノを、オマールさんが歌声を披露してくれて、音楽が言語の壁を超えていく様子を見ることができました。また、音楽家という夢を実現した2人から、「想像力が大切」という言葉が聞けたのも、多様性についてセサミストリート・カリキュラムで学んでいることと、子どもたちの中で繋がるといいな、と思います。
 途中で、セルジョさんが「音楽は世界共通の言語だよ!」と日本語で言ってくれて、みんなで「We Can All Be Friends」を歌いました。
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 途中でなされたセルジョさんとオマールさんへの質問も、最後のワークショップについての感想も、子どもたちは自分の言葉で考え、自分で言いたいことをきちんと伝えることができていたと思います。それがとてもうれしかったです。

 今回はいつものセサミストリート・カリキュラムの授業とは違う形式でしたが、いつもの授業の様子やワークショップなどの様子は、YouTubeにて公開していますので、ぜひ見ていただければと思います。
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第2部 教育連携協定調印式、セサミストリート認定校プレート贈呈式、カリキュラム概要説明

 教育連携協定調印式には、戸田市長 菅原文仁 様、戸田市教育委員会 戸ヶ崎勤 様、セサミワークショップ 長岡学 日本代表が登壇し、教育連携協定に署名をしました。この教育協定のなかには、「多様性への理解や夢に向かって行動する力、他者と助け合う力等の育成を促すセサミストリート・カリキュラムの開発及び実施を通じて、子どもたちにこれからの時代に必要な資質・能力を育むことを目的」にすることなどが書かれています。

 続いて行われたセサミストリート・カリキュラム認定校プレートの贈呈式では、戸田市立新曽小学校 上原和代 校長先生へ、セサミワークショップ 長岡学 日本代表から世界初のセサミストリート・カリキュラム導入校としての認定プレートが手渡されました。

 最後に、セサミストリート・カリキュラムの概要説明を行いました。
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 セサミストリート・カリキュラムは、1年生から6年生まで、「夢をえがく」「目標をたてる」「問題を解決する」「コラボレーション」「お金の価値」「多様性の理解」など12のテーマを学べます。
 この12のテーマは、学年によって少しずつ発達段階に合わせて内容を変えてあります。また、1回45分の授業だけで身につくものではありませんので、小学校の6年間を通じて同じテーマをくり返し学ぶことができるようになっています。こうした長期に渡って児童に取り組んでもらうためには、公教育(小学校)という場で、担任の先生方が教えてくださることが重要だと考えています。
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 セサミストリート・カリキュラムは、指導略案を提供しています。ですが、子どもたちにとっていちばんいい形に授業を設計できるのは先生方だと思っていますので、指導略案を新曽小学校では先生方が考え、新曽小学校版にして授業をしていただいています。
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 パイロット授業を実施するにあたって、中心的に進めていただいている福田裕美 先生に登壇していただき、感想などをインタビューしましたが、そのなかで福田先生が「わたしたちが授業研究をしっかりすることで、次にどこの学校でどの先生がやることになっても、すぐにできるようになっていると思います」とおっしゃっていました。

 12のテーマの何を実施するかについても、学校の方で自由に選んでもらえるようにしています。それぞれの学校、それぞれの学年において、いま必要な学びは何かということを考えたうえで、使うカリキュラムを選んでもらえるようになっています。それが子どもたちの学びのうえで、いちばん重要なことだと思っているからです。
 福田先生は、「セサミのカリキュラムで身についた力を他の教科や日常生活で生かせる。セサミの授業で学んだことを活かすためには、この行事の後にセサミの授業をやったほうがいいかな、というように教育活動と関連づけられる」と言っていました。

 新曽小学校が上原校長先生をはじめ、先生方みなさんでパイロット授業に取り組んでくださっているからこそ、良いカリキュラムになったと思っています。研究協議などにも出させていただいていますが、いつも本当に勉強になっています。小学校の先生方の力をいつも感じています。
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 また、この日の会場も、素敵に設営してくださり、飾り付けもしてくださり、本当にありがとうございます。みんなで歌った「We Can All Be Friends」の歌詞が貼られていたり、今までの授業の様子が展示されていたり、本当にうれしかったです。
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 来月から本格的に、新曽小学校に続いてあと2校がパイロット授業をスタートします。また、他の小学校でも「セサミの授業をやってみたい」という声が戸田市教育委員会へあがっていると伺っています。公教育で広く実施するからこそできることを、セサミストリート・カリキュラムで目指していきたいと思っています。ご興味ある先生、ぜひご連絡をいただければと思います。

セサミストリート・ティーチャー 為田)