教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』×教育ICT ひとり読書会 No.5「第5章 読み手を育てるミニ・レッスン」

 ナンシー・アトウェル『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』を読んでいます。じっくりひとり読書会ということで、ハッシュタグ「#イン・ザ・ミドル中」を使ってTwitterでメモを書いています。こちらをブログには章ごとにまとめていこうと思います。

 今回は、第5章「読み手を育てるミニ・レッスン」です。リーディング・ワークショップの中で時間をとって行うミニ・レッスンについて紹介されています。

読むことについてのミニ・レッスン

 最初に、読むことについてのミニ・レッスンでやることなどが紹介されていきます。

 このなかで出てくる、「楽しみのための読書と学ぶための読書の違いをわきまえて読むこと」がとてもおもしろいと思いました。たしかに、この2つは読み方としてまったく別のものです。

リーディング・ゾーンに入るための方法

 実際にどんなふうに読めばリーディング・ゾーンに入るのかということについて詳細に書かれていました。これは、文章を精読していくばかりでなく、もっと根本的な文章の読み方になっていて、具体的でとても興味深かったです。

2つの読み方の違いを知る

 ルイーズ・ローゼンプラットによる、「喜びを味わう」読み方と「情報を得る」読み方の分類が紹介されます。個人的には、「情報を得る」読み方の方により興味があります。

 上で書かれている、ページに記号を書き込んで分類する、というのはKindleのマーカーを色で使い分けることで同じようなことはできないだろうか、と思い調べてみました。僕自身はKindleのマーカーは一色しか使っていないけれども、色分けもできるようです。そうすると、Kindleのマーカーの位置を検索かけられるので、読み直しとかが楽だろうか、と思いました。
 あとは余白にいろいろと書き込めるようになって、それもある程度OCR化されて検索できるようになるとより良いかな、と思いました。さらに、「1冊」という単位ではなく、自分がこれまで読んできた本全体での検索もKindleでできるようになれば…と妄想しましたが、これはあまりに「情報を得る」読み方に偏った要望かもしれない、と思います。
 でも、日経電子版を購読していますが、記事をクリップできたり、キーワードをチェックしてもらえたりするのは実はすごく便利なので、うまく組み合わせるとおもしろいのではないかと思っています。

honnotana.com

読むことと書くことの繋がり

 書き手を育てるミニ・レッスンと読み手を育てるミニ・レッスンは繋がります。書く技術は読む技術にも繋がるものです。そのためにも、たくさん書かなくてはならず、たくさん読まなくてはならない、ということなのだと思います。



まとめ

 ちょうどいま、読解力についてのプロジェクトに取り組んでいるので、読み手を育てるミニ・レッスンで書かれていることは参考にできそうだと思いました。

 次は、第6章「一人ひとりの書き手を教える」へと進みます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)