教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

Studyplus for School Award 2018 レポート No.1(2018年11月14日)

 2018年11月14日に開催された、Studyplus for School Award 2018に参加しました。このイベントは、Studyplus for Schoolを活用している教育関係者を招いてのパネルディスカッションや、事例報告、表彰などを行うもので、2018年のテーマは、「Education After Internet〜教育の未来〜」でした。

 Studyplus for Schoolを活用している塾/学校では、生徒は無料アプリ「Studyplus」を、先生は専用管理画面「Studyplus for School」を利用します。
 Studyplusは学習記録を登録し「いいね」やコメントをやりとりできるプラットフォームで、受験生の3人に1人が利用しているそうです。生徒はStudyplusを使って自分の学習記録をつけていきます。塾/学校の先生は、Studyplus for Schoolを利用して、生徒の学習記録を閲覧します。先生は、ただ学習記録を閲覧するだけでなく、学習PDCAを回すためのプランニング機能、タイムライン機能、アナリティクス機能、カルテ機能などを使うことができます。

開会の挨拶

 最初に、スタディプラス株式会社 COOの宮坂直さんによる開会の挨拶がありました。宮坂さんは、2029年には人手不足が644万人に拡大(現状の約5倍!)することを説明し、人手不足の波に飲み込まれないように、生産性を向上しなければならないと言います。
 宮坂さんの前職は、食べログだったそうです。食べログのしていることは、ネット予約を広げる仕事です。まさに人の手作業が減ってきて効率化が進んでいる業界だったそうです。そうしたバックグラウンドがあるからこそ、「インターネットを活用し生産性を変えられる人材を育てなければならない」という言葉に実感がこもっていたように思います。
 この問題意識は、経済産業省も持っていて、経済産業省は「CHANGE MAKERを育てること」が必要だと認識しています。

 一方で、学習塾/学校の業界では、インターネットについてはまだ否定的な見方をしている人がいるのも事実です。宮坂さんは、「インターネットは火のようなもの」だと言います。火を、食事を作るのに使う人も、住居の中で明かりをとるために使う人もいる。「人がどうやって使うかを考えることで、文化が文明になっていく」という言葉は、まさにインターネットをどう使うかということによって、これから学校の文化が変わっていくのだな、ということを考えさせる一言でした。先生がどのようにインターネットを手に取るかによって、成果も異なります。どのような使い方をするかは先生次第であり、そうした観点から、この日のイベントの事例報告を聴きたいと思いました。

 No.2に続きます。
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(為田)