教育ICTリサーチ ブログ

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やってみた:2018年は、読解力に注目してきた1年でした

 2018年いちばん自分の興味関心と合わせて読んだ本といえば、新井紀子『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』だと思います。

 AIは意味を理解できない、でも、人もそんなに意味を理解していない、ということが説明されている本です。
 リーディング・スキル・テスト(RST)の問題として、以下の領域で問題が出ていて、その正答率なども出ています。自分でやってみても「うーん…」となる問題が多かったです。

  1. 係り受け
  2. 照応
  3. 同義文判定
  4. イメージ同定
  5. 推論
  6. 具体例同定

toyokeizai.net

 よくニュースなどで出てくるアミラーゼの問題は、僕はさっぱりわからなかった…。でも、これは僕がアミラーゼなどに関する語彙にまったく馴染みがないから(本当はそれじゃおかしいけれど…笑)じゃないかとも思い、アミラーゼの問題と同じ構造で、違う一般用語を使ってやってみたらどうだろうか?と思って、問題を作って、自分の子どもに解いてもらったりもしてみました。

 文章の構造がわかるかわからないか、というのはたしかにありますが、それだけでなく、語彙があるかないか、ということも大きな影響を持ちそうだと思って、猪原敬介『読書と言語能力 言葉の「用法」がもたらす学習効果』をじっくり読みました。ちなみにこの本を読んでいる間、Twitterで読書メモを公開していました。ハッシュタグ #読書からの言語学習 でどうぞ。

 タイトルの「教科書が読めない」というのも、本当だろうか?と思って、リーディング・スキル・テストと同じ構造で、教科書に載っている文章だったら、子どもたちは読めないのだろうか?とも考えて、教科書を読んでいたりもします。
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 リーディング・スキル・テストについては、今年1年、いろいろな人から話を伺う機会もあったし、先生方とも意見交換をさせていただいたりもしました。何より、「こうして指標を作った」第一歩が本当に重要だと思っています。ここからバージョンアップをしていって、読解力を伸ばすために公教育で何ができるのか、ということは考えていければと思っています。
 新井先生からもらった問題意識を、どんなふうに教材にしていくか、どんなふうに授業に活かしていくか、そういうことを2019年も引き続き、考えていきたいと思っています。

(為田)