井庭崇『クリエイティブ・ラーニング 創造社会の学びと教育』をじっくり読んで、Twitterのハッシュタグ「 #クリエイティブ・ラーニング 」を使って、ひとり読書会を実施したのをまとめておこうと思います。
今回は、「第4章 創造的な学びをつくる 市川力 × 井庭崇」のところからメモをまとめます。市川先生は、探究ジェネレーター。たくさんの実践からなる探究のお話を読むことができました。
井庭先生:ラーニング1.0=消費社会では「教わる」ことによる学び。ラーニング2.0=情報社会では「話す」ことによる学び。ラーニング3.0=創造社会では「つくる」ことによる学び。(p.484) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
井庭先生:「先生から教わる知識伝達も今後なくなることはないし、他者とのコミュニケーションから学ぶこともなくなりはしません。ですが、これからは特に、つくるなかで学ぶことが、より重要となるということです」(p.485) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:自分のことを短く一言でまとめるなら、「探求するコミュニティづくりのために自ら探究し続けるおっちゃん」(p.486)と。 #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「教育を語る時、どうしても「何を教えるんですか?」というWhatの議論から始めることが多いんですよ。次にHowで「どうやって教えているんですか?」となる。けれど、何を教えるかなんて、時代によって異なるじゃないですか。決められないですよ」(p.486) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「何を教えるか、どのように教えるかの議論に終始して、何のためにやるのかという、Whyの議論は意外とされていないんです。では僕自身が、何のために教育が必要だと考えているかというと、探究するコミュニティをつくるためなんです」(p.486) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:東京コミュニティスクールは、「「フリースクール」というより、「スクールフリー」。従来の学校の枠にとらわれない、スクールからフリーになった学びの場。つまり、脱学校的教育観でつくられた場だったのです」(p.487) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「誤解のないように言いますが、アンチスクール(反学校)ではありません。つまり、学校を敵視してはいない。従来の学校の外の部分において、脱学校的な教育観で学ぶ場が重要なんじゃないかという問題意識を私は強くもっているのです」(p.487) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「従来の学校では、一斉授業で机の並び方が決まっている。教科があり、教科書がある。テストの点数で評価し、成績をつける。入試にとらわれる。これを一旦ゼロベースにして、デフォルト値を解除するのです。(略)「スクールフリー」と呼んでいます」(p.487-488) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
この「スクールフリー」という考え方は、とてもいいなと思いました。この4月から自分で担当しているクラスが、小学校1年生~3年生なのですが、そこで実現したい、ひとつの方向性だと思いました。自分なりの「スクールフリー」を考えて、子どもたちが「頭グルグル」になるような授業をしていきたいと思います。
市川先生:「これまでの教育実践では、こういう活動をしましたとか、こんなものをつくりましたとか、一回一回の取り組みの「出来」に注目が集まりがちでした。しかし、(略)「出来」がよい活動を目指すことが探究だというわけではありません」(p.514) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「そうではなく、地味なことであっても、子どもたちが自分なりに「ここが気になる」「もっとよくしたい」という気持ちを持ってひたすら探究を続ける「プロセス」が重要なんです。こういうマインドは一朝一夕では育たない」(p.514) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
井庭先生:「今さまざまな学校でプロジェクト・ベースド・ラーニングが行われています(略)コラボレーションがうまくいくには、まず自分が大切にしていることを言える必要があるし、他の人が言ったことも尊重する必要がある」(p.552) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:小学校で三段階の成長を→「低学年は「My Discovery」を重視して自己効力感を育てる。中学年ではお互いの「Your Discovery」を面白がることに重点を置き、高学年でいよいよみんなで一つのアウトプットをまとめる「Our Discovery」に取り組むという流れ」(p.552) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
このMy Discovery→Your Discovery→Our Discoveryに進んでいく流れ、とてもいいなと思います。じっくり、学ぶ環境・学び合う環境を作っていかないと実現できない、学校にこそ大事にしてほしい考え方だと思います。
キャシー・ハーシュ=パセック、ロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ『科学が教える、子育て成功への道』にある「6Cs」(Collaboration、Communication、Content、Critical Thinking、Creative Innovation、Confidence)のフレームワーク、おもしろい。(p.558) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:6Csの最大のポイント=「コラボレーションこそすべての学びのスタートだということです。」(p.560) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「他者とああでもないこうでもないとともに考え、試してみるコラボレーションにじっくり時間をかける。そこで自然に湧いてくる思いを素直にコミュニケーションする」(p.560)→これが探究する学びの肝、認知科学研究の長年の成果が明らかにした人の学びの道筋 #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「キャシーは、わざわざコラボレーションを最初において、その重要性を強調しました。でも、それは認知発達の道筋からすれば素直なことで、ヴィゴツキーの社会構成主義やZPDも、結局、コラボレーションが発達を促すということですものね」(p.560) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
井庭先生:好きなことと好奇心ではベクトルの方向性が違う→「好きなことは自分が好きだと思うことだし、範囲が意外に広くない。でも、好奇心は、自分が好きなことではあるかもしれないけれど、周囲にあるどんなことでも自分に引きつけて面白がってしまう」(p.565-566) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 18, 2019
市川先生:「これまで、教育はコミュニケーションの観点で語られることが多かったと思うんです。どうほめるか、どう叱るか、どう説明するかと。でも、創造的な学びは、コラボレーションが重要です。」(p.572) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 20, 2019
市川先生:(先生と児童生徒は)「関係性はフラットだけれど、なれあいの対等性ではなくて、ともに探究し、プロジェクトに挑む「同志」です。だから、学校の先生は前提として、自ら探究人でないといけない」(p.572) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 20, 2019
井庭先生:「以前、SFCの同僚の田中浩也さんと対談したときに、田中さんが「専門家とは、その分野のことだけでなく、その専門で世界のすべてを語れる人だ」と言っていました。(略)そういうものが「専門性」ではないか、と。」(p.572) #クリエイティブ・ラーニング
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) April 20, 2019
井庭崇 先生の『クリエイティブ・ラーニング 創造社会の学びと教育』のひとり読書会、これにて終了です。最後まで読み終わりました。おもしろかったし、すごく学びが多かった。自分の周囲にあるものとの関わりという点から、パターン・ランゲージと思考ルーチンとタキソノミー、並べて考え込みたい。
(為田)