教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

授業で使えるかも?:Microsoftが描くコンセプト動画「Productivity Future Vision」

 上坂徹『マイクロソフト 再始動する最強企業』を読みました。MicrosoftSurface ProをメインPCとして使っていることもあるし、お仕事でお世話になっていたこともあるので、Microsoftはとても好きなのですが、2014年にサティア・ナデラ氏がCEOになってから「変わった」というような記事をよく読んでいたので、そのあたりについて知りたくて読みました。

 会社としてのMicrosoftの方向性や変革も非常におもしろかったのですが、授業で見せてみたらどんなかな、と改めて思ったのは、Microsoftが作っているコンセプト動画です。

マイクロソフトは、創業者のビル・ゲイツ氏が会社を率いていた時代から、よく未来を予測したコンセプト動画を作っていたという。未来はこんな世界になっているというイメージを実際の映像に落とし込んでいるのだが、これが極めてよくできていた。
(略)
映像は今もネット上で見ることができる。しかも、10年前の映像なのだ。これを見れば、タブレット端末など、まだまだ過渡期だということがわかる。
プロダクティビティ・フューチャービジョンは、見ていて本当にワクワクした。こんな未来をマイクロソフトはつくろうとしているのかと驚いた。そしてビデオの中には、すでに現実のものになった技術もある。(p.4-5)

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

 本当に、この動画を見て、「うわー」とワクワクしたのを覚えています。教室で子どもたちに見せたことも何度もあります。「Productivity Future Vision」、2020年版くらいで出ないかな、ととても期待しています。

 それと、変わっていくMicrosoftを紹介するコメントが紹介されていたのが、とてもよかったので、紹介したいと思います。

グローバルセールス マーケティング&オペレーション エグゼクティブ バイスプレジデント兼プレジデント、ジャン=フィリップ・クルトワ氏はこう語っていた。
「今まで40年間、マイクロソフトはビジネスを展開してきましたが、環境の変化のスピードはますます速くなってきています。求められていたのは、どんな未来になっていくのかということを、勇気をもって定義していくことでした」
マイクロソフトの全世界のセールスとマーケティングを率いている人物の言葉である。今、自分たちの足元にあるものから未来を見てはいけない。勇気を持って、来るべき未来を想像したのだ。そこから、変わるべき現実を直視していったのである。
これこそ、「自分たちは何のために存在しているのか」を問うことだった。世界最大のソフトウェア会社が、そこから始めたのだ。(p.22)

 この最後のパラグラフ、「学校が」とか「教育委員会が」などの言葉を入れ替えて読んでみると、なんだか勇気が出てくるような励まされるような気持ちになります。「どんな未来になっていくのか」を勇気をもって定義をして、変わっていきたいと思います。
 この本の中には、変わっていく企業の姿を見ることもできるし、どんなふうにデジタルが社会や働き方を変えていくのか、ということを知ることもできると思います。

(為田)