教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするために、現場目線での情報発信をしていきたいと思います。

Edvation × Summit 2019 イベントレポート No.1 「教育メディアから見た教育改革」(2019年11月4日)

 2019年11月4日に、紀尾井カンファレンス・麹町中学校を会場にして開催されたEdvation × Summit 2019に参加してきました。
 僕は、パネルディスカッション「教育メディアから見た教育改革」にてモデレーターを務めさせていただきました。パネリストは、株式会社フジテレビジョン 報道局 解説委員の鈴木款さん、日本経済新聞社 編集委員木村恭子さん、教育新聞 編集部長の小木曽浩介さんでした。
 今回のEdvation × Summitなど、EdTechや教育改革などについての情報を得られる場所は増えてきているとは思うものの、教育に関心を持っている人や関係者だけでなく、一般の先生方や保護者の方にまで広げていくには、教育メディアの果たせる役割はとても大きいと思っています。教育メディアの第一線でお仕事をされている鈴木さん、木村さん、小木曽さんにお話を伺うことができて、とてもよかったと思っています。
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 最初に鈴木さんから問題提起されたのは、「教育では数字(視聴率)が取れない」ということでした。子育てをしている家庭に最先端の教育の情報を届けることは、本当に重要ですが、実際に地上波のテレビではなかなか視聴率がとれない。したがって企画としてあまり通らない、という話が出ました。
 一方で、木村さんが以前在籍していた新聞社では「ネタがないときには動物ネタか教育ネタ」というふうにも言われていたそうです。現在、日経電子版でも、教育の記事はよく読まれているそうですから、誰でもが興味を持っているというトピックではあり続けているのだと思います。
 教育の専門メディアである教育新聞では、2016年から情報発信を紙媒体からWeb中心に変えたそうです。それまでは学校ごとに購読してもらうという形だったのが、先生個人で購読してもらえるようになり、それによって読者の年齢層が20代、30代へと広がったと小木曽さんは教えてくれました。教育新聞のサイトを見ると、記事、特集のページだけでなく、EDUBATEという読者参加型のページも掲載されています。

 ほとんどの人が学校教育を受けてきているので、教育にはみんながひとこと言いたいことがある、というのは事実だと思います。みんながひとこと言えるテーマだからなのか、事実やデータなどのエビデンスを確認しなかったり、自分の個人的な体験を一般化してしまって、反応をしてしまっていることもたくさんあるように思います。
 例えば最近の大学入学共通テストでの英語民間試験の活用をめぐる報道でも、深く賛否両論について掘り下げる報道はなかなか目にしません。ある極端な事例を取り出して結論に結びつけるような見出しが書かれているようなこともあります。また、教育の制度などの問題としてではなく、政局と絡めて報道されてしまっていることも問題です。
 この日のパネリストの皆さまが属されている教育メディアの情報発信により、より多くの人たちが議論を深められるような情報を得られるようになればいいと、ディスカッションを終えて改めて思いました。
 ただ、そうした報道になるのは、そうした報道を求める視聴者・読者の数が多いから、というのも事実だとは思いますので、情報を受け取る側のリテラシーも上げていく必要がある、ということもディスカッションのなかで指摘されました。

 大学入試制度改革をはじめ、今回のEdvation × SummitでのEdTechなどの教育現場での実践事例など、どんどん広げて、より多くの先生方や教育事業者、保護者などステークホルダーをさらに越えて、高齢者などにも教育の重要性を伝えていくために、鈴木さん、木村さん、小木曽さんのそれぞれの教育メディアでの活動は本当に重要だと改めて思いました。
 40分という短い時間に、現場でのたくさんのエピソードをお持ちの鈴木さん、木村さん、小木曽さんに、もっともっとお話を伺いたかったです。これを機会に、また何かご一緒する機会があればいいな、と思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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 今回、会場でグラフィック・レコーディングをteam楽描さんがしてくださっていました。そちらの写真も載せておきます。自分の登壇した内容がグラレコされるのは初めてなので、とても勉強になりました、どうもありがとうございます!
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 No.2に続きます。
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(為田)