教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

schoolTakt★ガッカイ イベントレポート No.4(2019年12月15日)

 2019年12月15日に、武蔵野大学附属千代田高等学院のアカデミック・リソースセンター(ARC)にて、schoolTakt★ガッカイが行われました。schoolTakt(スクールタクト)を使っている学校や教育機関が集まって活用事例を共有するイベントで、たくさんの先生方が参加されていました。

 プログラムの最後に、NPO法人eboard 代表の中村孝一 さんから、eboardの紹介がありました。eboardは、映像授業とデジタル問題集で基礎から学べる ICT教材です。以下、プレゼンテーションで興味深かったところをメモとしてまとめ、公開します。
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 中村さんは、まず子どもたちを取り巻く課題について話をされました。そのうえで、「外的な理由で学びをあきらめないようにしたい」と言います。

  • 子どもたちを取り巻く課題
    • 中学校3年生で、小学校の計算問題が解けない子が4割。つまずきを積み残したまま、3年生になっている状態。
    • クラスの60%以上が塾に通っている。
    • 7人に1人が、貧困家庭で就学援助を受けている。
    • 30人に1人くらいが不登校
  • 学習の機会を得られない子が多い。

 NPO法人eboardが提供するサイトを紹介していきます。多くの先生方が、関心を持っていたように思います。中村さんは、「教材の中身は見てみてください」と言っていました。これも、schoolTakt同様、実際に教材を見てみて、授業のなかでどう使うことができるのかを、先生方に考えてもらいたいと思います。

  • 個人は無料で使ってもらえます。公立学校やNPOでの学習支援も無料で使ってもらえる。
  • 不登校の子でも学習できるように、映像授業をコンパクトにまとめて提供している。
  • 個別学習ができる教材になっている。
  • 一人のお子さんならば、保護者の方がついていれば、その子に使ってもらうことができる。
  • 放課後学習などでは、アカウントを発行します。
  • Classiの学習動画に、eboardの動画を提供している。
  • 私立学校や学習塾は、有償にはなるが、安く使ってもらうことができる。

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info.eboard.jp

 中村さんは、プレゼンテーションの最後を「“学びをあきらめない”というミッションを、みなさんで実現したいと思います」という言葉で締めくくりました。これはまさにそうで、公教育の目的に大きく関わるミッションだと思います。この場にいらっしゃった先生方との協業が進んでいけばいいな、と感じました。

(為田)