教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

やってみた:Google Podcastsを使うことにした

 僕は携帯端末として、iPhone 8とPixel 3aを2台使っています。メインはiPhoneですが、Androidがどんな感じなのかを知るためにPixelを使っています。会社はG Suiteを使っているし、メールもカレンダーもそれに乗っけています。クラウドのストレージはマイクロソフトのOneDriveなので、どんどんiPhoneからは離れている感じがありますね。どのプラットフォームでも変わらなくなってきました。
 そんななか、Google PodcastsがiOS対応になったということで、使ってみることにしました。Podcastは、Appleのものから、Spotifyの方に乗り換えて使っていましたが、ちょっと使いにくいなあ、と思っていたところでした。
jp.techcrunch.com

 iOS版、見やすくて使いやすいです。
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 ついでにAndroidの方でもインストールして使ってみました。チャンネルなどのデータは同期されるので便利ですが、再生位置までは同期できていないようです。むむむ、残念。
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 Podcast(とVoicy)は、音声コンテンツで書籍にまだなっていない情報を知ることができるのと、あとは英語の勉強のために聴いています。中高生のスマホ使っている人たちは、Podcastとか使っているのかな…こないだ中学生になった息子が「ポッドキャストってなに?」と聴いてきたので、もしかすると何かで使っているのかな?英語の勉強にはいいかな、と思ってもいます。

 だんだん文字から音声に、自分のインプットのソースが変わっていくのか、いろいろと試して使っていきたいと思っています。

(為田)

休校期間に使えるかも:日本教育工学会(JSET) 教育の情報化SIG「学校と家庭をつなぐオンライン学習ガイド」

 日本教育工学会(JSET)の教育の情報化SIGが、「学校と家庭をつなぐオンライン学習ガイド」を作成し、公開しました。
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 ガイドのねらいは、「まだオンライン学習の経験が浅い学校現場の先生に対して、学校と家庭をつなぐオンライン学習を実施する際に役立つ情報や気を付けるべき留意点などの概要を周知すること」とされています。
 具体的には、「学校と家庭をリアルタイムでつなぐオンライン学習の方法」「学校と家庭の間で時間を合わせずにやりとりするオンライン学習の方法」「オンライン学習の効果的な事例」「オンライン学習を行う上での留意点」の4つの章で書かれています。外部へのリンクもたくさん貼られているので、これからオンライン学習について考える学校に役立つのではないかと思います。

 こうしてまとまった情報にアクセスできるのは、非常にいいことだと思います。各所で紹介していきたいと思います。

(為田)

授業で使えるかも:木村明憲 先生のサイト「AK-Learning -Teaching materials Site-」

 京都市梅小路小学校の木村明憲 先生*1が、ご自身のサイト「AK-Learning -Teaching materials Site-」を作成して、積極的に情報発信をされています。情報学習支援ツールがたくさんアップされていますので、ぜひご活用いただければと思います。
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www.ak-learning.info

 木村先生の実践について、メディアに掲載されたぶんをまとめたページも作られていまして、そこで本ブログで書いた授業レポートも掲載してもらっています。なんと45本もあるそうです。たしかに、2015年10月に初めて伺ってから4年ちょっと、京都教育大学附属桃山小学校には伺わせていただいていますし、朝の会から放課後まで見せていただいたこともありましたので、それくらいの数になるのですね…。
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 木村先生の情報学習支援ツールを活用した授業については、より広くいろいろな学校で教えることができるようにサポートしていきたいと思っています。GIGAスクール構想で一人1台の端末が配備されても、それを「消費」するだけでなく、「創造」のために使ってもらうためには、情報活用能力を育む環境を作っていかなければなりません。木村先生のサイト「AK-Learning -Teaching materials Site-」には、そのために使える教材がたくさんあると思いますので、ぜひチェックしてみていただければと思います。

(為田)

*1:2020年4月に京都教育大学附属桃山小学校から異動されました

『シン・ニホン』先生方による“春の読書感想文大会”

 このブログでひとり読書会のログも書きました、安宅和人さんの『シン・ニホン』ですが、学校の先生方(と教育関係の皆様)と感想を共有したいと思いまして、ブログでの公開を前提として感想文大会を企画しました。短い春休みの間でしたが、5人の先生方に感想をいただきましたので、ここに共有させていただこうと思います。

『シン・ニホン』を読んでの感想を教えて下さい。

 先生方に、『シン・ニホン』を読んでの感想を伺いました。そのまま全文、掲載させていただきます。
 注目するポイントがそれぞれに違うのがおもしろいと思いつつ、『シン・ニホン』に出てくるさまざまな「データ」がそのトリガーになっているのは共通しているかな、と感じます。

  • 国による投資の費用対効果が最も大きいものが教育であることがよく分かりました。国を支えるのはいつの時代も人である。国の未来を変える構造改革を担うのは若者である。その若者や人を育てる教員として知っておかなければならない現状認識と未来予測,解決策を学ぶことができました。特に,アメリカの名門大学が,自らの大学で自律的に経費を生み出し,優秀な学生は経済的負担の心配なく学ぶことができること。それを学生に還元する,その学生が大学に富を還元することで,学びの正のサイクルがまわっていること。それが素晴らしいと思いました。現在小学校でプログラミング教育の推進をしていますが,その背景がよく分かりました。若い人を育てるためのリソース配分については,至極納得です。この本が多くの大人に届き,未来の人づくりへ効果的にお金が使われますよう,心から願っています。(津下哲也@岡山県備前市香登小学校)
  • 15年間一人負けを続けている日本。その間に時代は多面的に「確変モード」に突入した。未来に向けて新しい変化を仕掛ける人たちにとってこれ以上ないほどエキサイティングな局面。一方で、これからのチャンスや危機、チャレンジの重要性を理解せず、日本のあらゆる産業の刷新を止め、AIネイティブな世代を引き上げることもなく、この国を衰退につなぎかねないミドル・マネジメント層が500〜1000万人もいる。
    教育はといえば、「日本の初等・中等教育は、意識するとしないとにかかわらず、総じて“マシン(機械)”として子どもを育成している」。漢字の書き取り、計算ドリル、軍事教練かのような「気をつけ!」「前ならえ!」、制服と過度の校則の強制。この新型コロナウイルスの非常事態に、「マスクは白でなければダメ」などという信じられない校則を振りかざす学校も今だにある。
    そもそも教師自体もこの社会の枠組みの中で“マシン”として育成され、その価値観に順応してきた者が教師として子どもたちの前に立っている。
    未来に向けて私たちはどう考え、行動していけばいいのか。
    「未来は我々の課題意識、もしくは夢を何らかの技・技術で解き、それをパッケージングしたものと言える。つまり「未来=夢×技術×デザイン」だ。こんな課題を解きたい、こんな世界を生み出したい、そういう気持ちなしで、手なり以外の未来など生まれる理由がない。」
    未来を創る当事者としての意識。それは「習ったことをきっちりやる“マシン”的な人では新しい価値の生み出しようがない」ということをよく意識しておく必要がある。
    「人がいいなと思うであろうことを先んじて感じ、それを自分なりに表現できる力が重要となる。言葉でもいいし、絵でもいい。その両方があるとさらに最高だ。そういう力を持った人を育てていけるかが僕らに問われている。そして僕ら一人ひとりもそういう価値を感じられる能力を磨いておきたい。」
    こうした力を育てること、未来に向けてワクワクした気持ちで自分なりに表現ができること。そういう力を持った人たちを育てられるか。それこそが新しい学習指導要領の目指す「主体的・対話的で深い学び」を通して、「持続可能な社会の創り手」を育てることなのではないだろうか。
    「シン・ニホン」ではそのための具体的な方策が明確に示されている。「あとは民意だ」と安宅さんは言う。この本を読む層を少しでも広げ、多くの人が納得しチャレンジをしよう、日本を生まれ返らせようと思うこと。それが「この国をもう一度立ち上がらせる」ことにつながっていくのだと思う。(海老沢 穣@東京都立石神井特別支援学校)
  • 「共通の使命達成に向けて、各メンバーが自主的・自発的に動き出せるチームを創るために知っておくべきことは何か?」という問いをつくってから、読みました。
    五つの答えを見つけました。以下の通りです。(渡邊亨@茨城県立勝田特別支援学校)
    1. ROIを知り、実践することで得られる効果の大きさ
    2. 直に体験することの大切さ
    3. メタ認知スキルを学び、実践すること。具体的にはQFTやイメージストリーミング、フューチャーマッピングマインドマップKJ法など
    4. 感謝する習慣で「集め過ぎ」と「知り過ぎ」を超えることができるということ
    5. 自身のチャーム(魅力)を知り、磨き続けること
  • とても面白く読みました。
    読みながらずっと思っていたことは、この本を使って、学校内で有志の読書会や、職員会議でディスカッションなどをやってみたい、ということです。
    私の勤務校でも、授業でのICTの活用が進められていますが、どのように使うのか、といった研修はあるものの、そもそもなぜ使うのか、学校は何を目指しているのか、どのような生徒を育てたいのか、などの根本的な議論や、意識の共有が不足しているように感じています。
    この本に挙げられているデータや例を用いながら、先生同士で、まずは自分たちの目指す教育を、現実の文脈に即した形で話し合うと、職場づくりとして有効だと思います。
    また、日本の高等教育の落ち込みについても議論したいところです。
    私が勤めているような進学校では、どうしても東大をはじめとする難関校の合格実績を追い求めがちですが、日本の高等教育全体が落ち込む中で、いつまでもその目標にとらわれていて良いのか?という疑問が浮かびます。
    こういうと、それでは生徒が集まらないとか、保護者の期待が、とかいう意見が出て、それ以上突っ込んだ議論になりません。
    このままでいくと、価値観のずれは次第に大きくなり、敵対したり、どちらかが無理をしたりして、職場としても良くない状況が生まれてきます。
    生徒たちの自己実現をどのようにサポートしていくのかについても、一度前例やしがらみを取り払った、冷静な議論が必要でしょう。
    もちろん教師同士だけでなく、生徒と議論するのも楽しそう。テーマを決めてクラスや有志で哲学対話をしてみたいと思いました。(関康平@私立高校教員)
  • 今の日本の状況とその打破に必要なことがデータを基に具体的に書かれていて目が覚めました。なんとなく誰かがなんとかしてくれる、待っていれば明日は今日より良くなる…ではなく、意識の変革と行動が必要なのだと強く感じました。(ひのいかずひろ@大阪府立西浦支援学校)

まだ読んでいない先生方にオススメする推薦文を書いていただけませんか?

 多くの先生方に読んで頂く為に、推薦文も書いていただきました(先生方、みなさん上手!)

  • 未来予測に関する情報は玉石混交様々な場所に点在しているが,この本は現状と未来への問題点と解決策が,膨大な科学データに裏付けされた壮大なストーリーとして分かりやすく整理された,慶応大学教授ヤフーCEO安宅氏による珠玉の一冊。教育は未来への投資。その職責を負う教員には,現状認識と未来予測の絶え間ないアップデートが必要。この本を読み終わった後,多くの先生方は授業観・評価観・学校観が変わることになると思う。また,先生以外の多くの大人に読んでもらいたい。有権者としての大人に。(津下哲也@岡山県備前市香登小学校)
  • これからの教育を学校をどう考えていけばいいのか。近代の工業化社会の枠組みが大きく変わっていく時代の真っ只中に私たちは生きています。そして明治の学制以来150年続いている学校教育のあり方も大きく揺らいできているのです。今まで当たり前だと思っていたことがそもそも本当に必要だったのか、未来の社会で求められる力を子どもたちに育んでいるのか、教育課程と授業時数が決まっているから等々の理由で、そうした根本的な問いを避けてきているのではないのか。教育を考える上で、その前提となる今後の社会の変化と方向性を私たち教師も理解し、常に念頭に置いておく必要があると思います。「シン・ニホン」には、世界の中で日本の置かれている現状、課題の分析、そして今後の具体的な施策についてが明晰で情熱的な文体で綴られています。少しでも多くの先生方に手にとってもらい、これからの日本に思いを馳せながら、未来を担う当事者の一人として、教育の場で共にチャレンジをしていきましょう。(海老沢 穣@東京都立石神井特別支援学校)
  • あなたのたった一冊の読書が日本の教育界を、日本全体を変えます‼️
    あなたが毎日かかわっている子どもたちに素晴らしい日本を引き渡せるようにしましょう。(渡邊亨@茨城県立勝田特別支援学校)
  • これからの学校のあり方を考える上で、議論のきっかけになる一冊。この本をもとに、みんなで話し合いましょう!(関康平@私立高校教員)
  • 今読めばまだ間に合う。未来を生きる子どもたちに何を伝えるかを共に考え、実践しましょう。僕らよりも未来を生きる子どもたちに何を残すべきかを問う一冊です。(ひのいかずひろ@大阪府立西浦支援学校)

まとめ

 『シン・ニホン』を読んで、国の未来をどう描くのかということと、そのためにどんな人を育てるべきなのか、ということについて、データや事例を組み合わせて語られていることにエキサイトしました。ちょうどそのときに、FacebookなどSNSで感想をまとめている先生を何人か見て、「個の感想を流れていってしまうSNSではなく、どこかにまとめておきたい」と思って、この読書感想文大会を考えました。やってよかったと思っています。

 先生方は、実際に「これからの社会を背負って立つ」世代に直接触れている方々であり、その方々が変わる、ということは、非常に効果が大きいことだと思っています。このエントリーが起点となって、少しずつでも、動き出す部分があればいいな、と思っています。

 データや図版が多いので、ページを行ったり来たりしながら読みたくなると思いますので、個人的にはKindle版よりも書籍版がオススメです。

 最後に、感想・コメントをお寄せいただいた先生方、本当にありがとうございました!

(為田)

淑徳小学校 淑徳アルファ カズトロジー 授業レポート No.3(2019年度ふりかえり)

 弊社フューチャーインスティテュートは、淑徳小学校放課後クラブ 淑徳アルファで「カズトロジー」というコンピュータを使ってさまざまな活動を行う授業を行っています。カズトロジーは図書室のなかにあるPC室を使って授業を行っていて、淑徳アルファの1年生全員と、2年生と3年生の希望者が受講しています。
 2019年度の1年間をふりかえって、それぞれの学年でどんなことをしてきたのかをレポートしていきたいと思います。

思考のツールとしてコンピュータを使えることを目指す

  2020年5月からschoolTakt(スクールタクト)を一人1アカウントで使うようにしていました。3年生は、タイピングに関しても授業ですでに練習をしているので、1年生・2年生と比較すると文字入力や検索ができるので、さまざまなことにチャレンジしてもらいました。
 「ただ文字が入力できる」というだけでなく、初歩的な論理をしっかりもった文章を書いてもらうために、穴埋め形式で文章を書いてもらうということをしました。
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 また、調べ物をするときも、漠然と「○○について」というふうに調べ始めるのではなく、最初に問いを立てて、その問いに答えられる情報を集めるという練習もしてみました。こうしていろいろなことを書きながら考えていき、考えが変わったらさらに書き加えていく、というようなやり方は、デジタルで行う方が簡単なので、積極的に取り入れていきたいと思っていました。こうした機会を多く持つようになることで、検索をしたり、それを伝えるプレゼンテーションをしたりするのが上手になるだろうと思っています。
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プログラミングをやってみる

 プログラミングについて、3年生は特に本格的に取り組んでもらう機会を増やそうと思っていました。Hour of CodeやViscuitなどを積極的に取り入れ、3学期にはmicro:bitも使ってみました。少しずつでも、こうした機会を持ってもらえればいいなと思っています。

 実際に3年生とプログラミングをやってみて感じるのは、「ゴールを達成すること」の楽しさは伝えられていた用に思いますが、「どうやってゴールを達成するか」を考えることの楽しさまではまだ伝えられていないな、と自分でふりかえっています。プログラミングの初歩から初めて、「こうやったら便利じゃない?」「こうやったらできるんじゃない?」というものづくりの楽しさへと導くために、どういう方法があるのかについて、来年度、さらに踏み込んで取り組んでいきたいと思っています。
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 冬には、Viscuitを使って40分でシューティングゲームを作るところまではいけました。みんなそれぞれ自分の思う通りにゲームを作れたのは、楽しかったようでした。この方向をもっと磨いていきたいなと思っています。

まとめ

 まだまだこれからコンピュータを思考の道具、表現の道具として使いこなしていくだろう3年生と1年間を共にできたのは大きな経験となりました。
 1年間を通じて、カリキュラムを組ませてもらい、毎週同じ場所で授業をさせていただく機会は、自分にとって大変貴重です。
 また来年度が始まるので、新しい仕掛けも含めて準備を進めていきたいと思っています。

(為田)

教材に使えるかも?:Ludix Lab代表の藤本徹 先生が松丸亮吾さんと対談

 為田がフェローとして参加しています(と言っても、最近はメンバー各自がソロ活動で忙しくて集まれていませんが…)Ludix Labのリーダー、ゲーミフィケーション/シリアスゲームの研究者 藤本徹 先生が、小学館サイト「はぐくむ 【松丸くんの教育ナゾトキ対談】」で、松丸亮吾さんと対談しています。

 藤本先生が研究されているシリアスゲームは本当におもしろくて、授業設計や教室でのファシリテーションの参考にさせていただいているのですが、この対談のなかにも、たくさんのヒントがあります。
 ゲームで楽しく学んでいるうちに、うっかり学習目標を習得してしまっている、という授業が好きです。楽しく学ぶということを体得している人は、ゲームなどのエンターテイメントを入口にしている人が多いような気がします。記事中にも、「東大に行っている人のなかには、ゲーム好きが多い」というようなコメントもありました。僕自身は、藤本先生と同じ、「信長の野望」と「三国志」で人生が変わったクチでした。

hugkum.sho.jp

hugkum.sho.jp

hugkum.sho.jp

 藤本先生と話をすると、ゲームと学びの間に橋を架けていくことの楽しさを感じるのです。ということで、おすすめの対談なので、ぜひお読みいただければと思います。

幸せな未来は「ゲーム」が創る

幸せな未来は「ゲーム」が創る

ゲームと教育・学習 (教育工学選書II)

ゲームと教育・学習 (教育工学選書II)

  • 発売日: 2017/02/10
  • メディア: 単行本

(為田)

淑徳小学校 淑徳アルファ カズトロジー 授業レポート No.2(2019年度ふりかえり)

 弊社フューチャーインスティテュートは、淑徳小学校放課後クラブ 淑徳アルファで「カズトロジー」というコンピュータを使ってさまざまな活動を行う授業を行っています。カズトロジーは図書室のなかにあるPC室を使って授業を行っていて、淑徳アルファの1年生全員と、2年生と3年生の希望者が受講しています。
 2019年度の1年間をふりかえって、それぞれの学年でどんなことをしてきたのかをレポートしていきたいと思います。

「じじつ」と「いけん」を分けて書こう

 2020年5月からschoolTakt(スクールタクト)を一人1アカウントで使うようにしていました。すぐに慣れて、みんな教室にやってくると、「先生、スクタク(もちろん、schoolTaktの略です)、ログインしていい?」と訊いて、どんどん自分でやっていくようになりました。テキスト入力に関しても慣れているので、さまざまなことを表現してもらい、それをみんなで見てもらって「いいね」やコメントを送り合う、というデジタルコミュニケーションをたくさんしていきました。

 さまざまなテーマにチャレンジをしてもらいましたが、秋に、事実と意見を両方伝える練習をするアクティビティが自分の中では印象深かったです。調べ学習の発表をしてもらっても、「○○でした」と調べたことだけを伝えたり、自分の住んでいる街を紹介してもらっても「駅前に郵便局があります」という事実だけを伝えたり、というのが多くて、「もう少し、“それでどう思うのか”とか“自分の伝えたいこと”とかを入れるようにしよう」と言って、その練習をしました。
 トマトの写真を貼り付けたファイルを配って、そこに「トマトです」という文章だけでなくて、自分の意見を書いてもらう練習をしました。また、ここで書いてほしいのは意見なので、自分の思ったことを何でも書いてみていいよ、ということも伝えました。
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 いろいろなことを書く子がいて、それを見て「いいね」を押し合うことができたのも良かったと思います。自分とはまったく違うことを書く子がいることを知るだけでも、自由な発想をするトレーニングのひとつになると思います。こうしたことが、schoolTaktを使うことで簡単にできるのは非常にいいことだと思っています。

プレゼンテーションに楽しんでチャレンジする

 1年の間に、2年生には何回かのプレゼンテーションの場を作りました。「はずかしいから、やらなくていい?」と訊いてくる子もいる一方で「やりたい!」と積極的な子もいます。
 プレゼンテーションに積極的な子は、みんなを楽しませようと、歌や踊りを入れてやってくれたりもしました。こうしたプレゼンテーションは学校の授業のなかではなかなか「いいね!」と言ってもらえないかもしれませんが、一方で「人を楽しませてあげよう」という気持ちは伸ばしてあげたい部分でもあるので、あえてどんどんやってもらうようにしました。それに合わせて、当然スライドなども作り込まれていて、非常におもしろかったです。

 プレゼンテーションを見た後には、自分たちのふりかえりをschoolTaktでまとめてもらい、それをみんなで共有しました。また、「上手な発表のポイント」にはどんなものがあるだろうか、というのもファイルを送ってそこにみんなで書いてもらいました。
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まとめ

 きちんと事実と意見を書き分けたり、上手に発表をしたり、という勉強は、来年度以降学年が上がるにつれてどんどん本格的に授業で学んでいくと思います。まずは、そこへのステップとして、「自分で考えて、自分がいいと思うことをしっかりやる」というのをテーマとして2年生にはいろいろなやり方を教えてきたつもりです。楽しみながらコンピュータを考え方や表現方法の武器として使いこなせるようになっていってもらえたらいいと思います。

 No.3に続きます。
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(為田)