教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

【メディア掲載】月刊私塾界 2月号

 月刊私塾界2月号が発刊されました。今回の特集は「『学習塾白書 2020』を読む」です。僕が書いている教育ICTのところについても紹介してもらえました。GIGAスクール構想で一人1台の情報端末が配備されつつあり、ここからどう子どもたちの学びの形が変わってくるか、という勝負の1年(というか、ここからしばらく続く「勝負の期間」の最初の1年目)が始まります。来年の『学習塾白書 2021』には、どんなことを書けるのか、楽しみにしています。
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 また、「挑む私学」のコーナーでは、デンマークの教育支援団体「T4 WORLD EDUCATION WEEK」が主催するGlobal Showcase School(世界の100校)に選出されている、立命館小学校が掲載されていました。新しいことにどんどん取り組み、新しい学びを作っている学校だと思っています。授業の取材に行きたい…。

 為田が連載している記事もいつもどおり掲載されています。11月のころの記録が読めます。どんどんいろいろなプロジェクトが加速してきている時期だったなあ、とふりかえって思います(この加速は、今も続いています。忙しいのはいいことです)。
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(為田)

埼玉の教育・学びの未来を創造する教育長・校長 プラットフォーム in 戸田 イベントレポート(2021年2月6日)

 2021年2月6日に開催された、埼玉の教育・学びの未来を創造する 教育長・校長 プラットフォーム in 戸田にゲストスピーカーとして参加させていただきました。今回は、新たな取り組みとして、「反転型学習」が取り入れられ、8月に実施した前回のプラットフォームでの基調講演を動画で事前に見てもらって、質問も寄せてもらっていました。
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 また、基調講義をゲストスピーカーだけでなく、サブスピーカーを指名して一緒にできるということだったので、弊社から佐藤靖泰 さんに参加してもらって、事前に参加者からいただいた質問に答える時間を多めにとった基調講義を組み立ててみました。
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 全部で5つ質問をいただいていたので、15分間の基調講義のなかで、できる限り答えられるようにしました。

  • 【Q】タブレットPCにどのぐらいの制限をかけるのが妥当か?
    • 【A】最初から厳しくしてしまうよりは、最初は緩めでどんどん使ってもらうようにするのがいいのでは?
  • 【Q】付属の小学校があります。小学校低学年での良い実践が知りたいので是非ご紹介ください。
    • 【A】小学校のこれまで紙などで実践してきたものを、デジタルでやってみるというのもいいと思います。僕はタングラムをコンピュータ上でやりつつ、マウス操作などを練習してもらったりもします。
    • 【A】カメラを使ったりするのがいいと思います。子どもの視点で撮ってくる写真はおもしろい。
  • 【Q】ICTを限られた部分に活用することは、なかなか定着が難しいと感じます。
    • 【A】頻度を高めて使うことで定着するので、そこは意識したほうがいいとは思います。が、一方で「いつでも使う」というふうにしてしまうと、逆に「なんでそこで使うの?」というところまで出てきてしまうので、バランスが大切だと思います。
    • 【A】いつでも使っていいよ、というふうになることが大事。そうなってくると、机が狭いな、という問題なども出てくるので、少し大きい天板を机の上にくっつけている学校もある。
  • 【Q】特に、小学校の外国語(英語)教育におけるICTツールの使い方を考えています。何かヒントになるような事例、或いは、着眼点などご教示頂けると有り難いです。
    • 【A】英語を覚えていくというよりは、「英語を使って通じた喜び」を感じられるようなシチュエーションを作るといいのではないかと思います。そのために、Google翻訳などなど、いろいろ使えるテクノロジーはあります。
    • 【A】音声認識機能などを使って、「あ、通じた!」「ちゃんと英語として文字が出た!」という場面を作るのもいいのではないかな、と思います。
  • 【Q】マストアイテム化をしていく上で、デジタル(ICT)リテラシーとして、小学校で系統的に指導している例があれば教えてください。系統表(例)があれば共有していただきたいです。
    • 【A】自分で授業のなかでICTを活用するときに、どんなふうにしているかと考えると、「IDとパスワードを使って自分でログインする」「キーボードを使える」「Undo機能を使って、試行錯誤できるようになる」というところは、入れるように意識しています。こういうことはできるようになってほしい、ということは、系統化できそうですね。
    • 【A】宮城県仙台市とLINEで、児童生徒の発達の段階に応じた情報活用能力の育成を目指した教材「みやぎ情報活用ノート」を作っています。ぜひ、これも参考にしてみたらいいと思います。

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 15分間の基調講義の後は、4人~5人くらいの少人数にブレイクアウトルームで分かれて、さらに議論を深めていきました。戸田市の先生方がファシリテーターとして議論をリードしてくださいます。いろいろな自治体から参加されている先生方の声を伺うことができ、とても勉強になりました。

 このような機会をいただきまして、ありがとうございました。

(為田)

淑徳小学校 淑徳アルファ カズトロジー 授業レポート まとめ(2020年10月・12月)

 弊社フューチャーインスティテュートは、淑徳小学校放課後クラブ 淑徳アルファでコンピュータを使ってさまざまな活動を行う「カズトロジー」という授業を行っています。カズトロジーは図書室のなかにあるPC室を使って授業を行っていて、淑徳アルファの1年生全員と、2年生と3年生の希望者が受講しています。
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 スクールタクトを使って行った2学期の授業の様子をレポートしました。スクールタクトを使って、子どもたちの自由な発想を、みんなで共有し合い、承認し合い、発信をすることの楽しさを感じてもらえればいいな、と思って授業を設計しています。

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(為田)

書籍ご紹介:『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の授業づくり』

 京都教育大学附属桃山小学校の樋口万太郎 先生 著の『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の授業づくり』をお送りいただきました。

 京都教育大学附属桃山小学校での、1人1台のタブレットPCを持った授業の様子をたくさん読むことができる本です。実際にどんなふうに授業が変わるのか、ということがよくわかる本です。
 また、授業のやり方が変わる裏側にある考え方についても書かれています。1人1台のタブレットPCを持つということは、子どもたちの情報活用能力が大きく変わるということです。京都教育大学附属桃山小学校では、メディア・コミュニケーション科という授業を開発・研究している学校でもあり、その知見も知ることができます。

 樋口先生の授業は何度か取材しレポートもさせていただいています。ご参考に、こちらもお読みいただければと思います。

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(為田)

授業で使えるかも:GIGA端末と青空文庫で並行読書

 GIGAスクール構想による「1人1台環境の整備」によって、全国の小中学生がタブレット端末やPC等を文具のように活用して学ぶ時代が目の前にやってきています。すでに端末が納品され、校内ネットワークやインターネット接続環境が高速化されて、新年度を待たずにどんどん活用している学校もあることでしょう。反面、当初予定よりも納品が遅れていて先生方のモチベーションが下がってきているとか、この年度末にモノだけやってきても忙しい上に研修が追いついていないので子どもたちにどう使わせたらよいものか考えられない、なんてこともあろうかと思います。

 そんなときは、国語の「並行読書」にGIGA端末を利用してみてはいかがでしょうか?
 並行読書とは「当該単元の指導のねらいをよりよく実現するために、共通学習材(通常は教科書教材)と関連させて、本や文章を読むことを位置付ける、指導上の工夫のこと」です。
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www.meijitosho.co.jp

 このサイトの中では並行読書のメリットなどにも触れています。

 子供が主体的に読む姿を実現しやすくなることです。とりわけ、読むのが苦手な子供ほど、教科書の読みではなかなか見られない、主体的に学習に臨む姿が、多くの授業で見られるようになります。実践してみて強く実感できたのではないでしょうか。自分で選んだお気に入りの作品を読むということは、子供たちをこんなにも主体的な読者にするものなのかと驚くほどです。
 また、教科書以外の作品や文章を読む機会が得られることで、子供たちがより多くのストーリーやものの見方・考え方、優れた叙述などと出合うことができますし、一つの物語では見えてこなかったものが、複数の本や文章を関連付けることによって見えてくることも多いでしょう。
 さらには、教師の側から見れば、教科書の読みを自分で選んだ本の読みに適用できるようにすることで、確実な指導と評価を行うことが可能となるのです。
 日常的に読書量の多い子供たちだけを念頭に置けば、教科書教材だけで学ばせても、読む能力を高められるかもしれません。しかし、読書の絶対量が少ない、いわゆる「読むのがしんどい子」を確実に支援するためにも、並行読書の意義は大きいと言えるでしょう。

単元を貫く言語活動を支える!ねらいに応じた並行読書の工夫 - 「単元を貫く言語活動」ここが知りたいQ&A - 明治図書オンライン「教育zine」

 私も小学校教員時代に並行読書を導入したことがあります。しかし解決が難しい課題もありました。それは「本がない」問題です。学校図書室は学校規模に応じた充実が図られているものの、同じ図書、もしくは同じ著者の作品を児童数分揃えることは不可能です。県や市町村立図書館の利用を推奨しても、アクセスの問題があったり同時期に同じような教材を扱う学校が多ければ多いほど競争率が上がってしまう問題があったりします。

 その解決策のひとつとしてGIGA端末は有効利用できるのではないかと思います。インターネット上には著作権切れの文学作品等を無償で利用できるように公開しているサイトがあります。その代表格が青空文庫です。
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www.aozora.gr.jp

 例えば、国語の時間に新美南吉の「ごんぎつね」を学習したとしましょう。私の経験ではそれ以前の学年で「手袋を買いに」を扱うことが多かったのですが、子どもたちは同じ作者の作品だということはすぐに気付きます。そこで「手袋を買いに」はどんなお話だったのか振り返りをするのですが、その時点で当時の教科書は子どもたちの手元にはありません。そこで便利なのが青空文庫です。作者ごと、作品ごとにインデックスが用意されているので、数回クリックして進むだけで目的の作品にたどり着くことができます。先生がたどり着いたら、そのURLを子どもたちの端末に転送、もしくは二次元バーコード化してカメラをかざすなどさせれば、ブラウザ上でアクセスすることができます。
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www.aozora.gr.jp

 あとは「いますぐXHTML版で読む」をクリックするだけです。
 他の作品にはインデックスから同じようにアクセスできるので、子どもたちでも難しい操作は必要ありません。今回の例で言えば、作者別から「新美南吉」に進めば118の作品にたどり着くことができます。作者によってはウィキペディアへのリンクもあります。小学生がウィキペディアを読みこなすのは難しい部分もあるかも知れませんが、インターネットを上手に使えばそうしたリソースにたどり着けると言うことを経験するだけでも、その後の学習への良い影響は大きいのではないかと思います。

 GIGA端末によっては青空文庫に掲載されている作品をダウンロードして読みやすい環境にしておけるアプリもあります。ブラウザでは横書きですが縦書き表示できるアプリが多いように思います。アプリを導入して子どもたちひとり一人にダウンロードを許可すれば、その端末に自分の読書履歴を残すことできます。

 教科書に掲載されている作者全ての作品があるわけではない(逆に言えば教科書に載っていない作者の作品にも出合うことができる)とか、ルビが小学校低学年向けではない、ものによっては旧仮名遣いだ、など、小中学生用にカスタマイズされているわけではありませんが、先生方の経験と工夫によって子どもたちの読書環境を大きく広げることに繋がるのではないかと思います。教材研究として一度アクセスしてみて、授業での活用を検討してみてはいかがでしょうか?

(佐藤)

【先生向けアンケート】小中学校でICTはどれくらいマストアイテムでしょうか?

 GIGAスクール構想の実現により、小学校と中学校では一人1台のコンピュータ環境の整備が進められています。そんななか、「埼玉の教育・学びの未来を創造する教育長・校長プラットフォーム in 戸田」で、「ICTはマストアイテム」という言葉を見て、「学校には他にもマストアイテムがあるな」「それらと比べるとどんな違いがあるのかな」というのが気になり、「小中学校でICTはどれくらいマストアイテムでしょうか?」というアンケートをしてみようと思いました。

 オンラインで回答を募るアンケートなので、バイアスはかかるかと思いますが、ICTが学校にあるさまざまな備品のなかでどのような位置づけになるのかを考えるきっかけになるのではないかな、と思いまして、ICTを含めた学校で使うさまざまなものについて、「マストアイテム度」を5点満点で評価していただければと思います。

docs.google.com

 いただいた回答は、教育ICTリサーチブログ( http://blog.ict-in-education.jp )にて公開したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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 〆切は、2021年2月14日(日)までとさせていただきたいと思います。たくさんの先生方にご協力をいただければと思います。シェアなども大歓迎です。ご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

(為田)

やってみた:雑誌「Casa BRUTUS」とアプリ「TECTURE AR」で建築ARを体験

 AR三兄弟の川田十夢さんのTwitterで、雑誌「Casa BRUTUS」2021年2月号の記事と連動しているカタログARを知ったのですが、すごいです。Twitterで動画で見られるのですが、実際に雑誌と連動させて自分の目の前でこのARが発動するのを見ると感動です。

 必要なのは、雑誌「Casa BRUTUS」と無料のiOSアプリ「TECTURE AR」の2つです。TECTUREを起動すると、雑誌「Casa BRUTUS」のなかで、どの写真と図面と連動しているかがわかるようになっています。
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 写真か図面かをタップして選ぶと、どうすればいいのかなどのチュートリアルが画面に表示されます。
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 あとは雑誌にかざすだけで、雑誌のページからにょきにょきと立体が立ち上がります。すごいおもしろいです。

 教室で児童生徒と一緒に見てみたい、と思いました。「ARとはどんなものか」がわかりやすいとも思いますし、建築やデザインなどに興味がある子たちには新しい表現の形を見せられるとも思います。

TECTURE AR

TECTURE AR

  • tecture Inc.
  • エンターテインメント
  • 無料

 ARは、もっともっと教材と連動してくるといいな、と思いました。児童生徒向けのコンテンツとして図鑑や新聞などと連動すれば、新しい教材の形になると思いました。

(為田)