EDUCATION WEEKを読んでいて気になった記事があったので、メモします。
District's Ambitious Personalized Learning Effort Shows Progress
進捗を「見える化」する
Whittemore Park Middle Schoolでの、Pearsonalized Learning環境についての記事です。Grade6の教室のことがレポートされています。この教室では、パーソナライズされたプログラムが導入されています。壁にそれぞれの生徒のカリキュラム終了までの進捗(Progress)が表示されるようになっているそうです(成績は表示されない)。パーソナライズされたプログラムを導入したところ、一人で勉強させるとだんだん学習の量が減ってくるということがわかり、そうならないように進捗を表示するようにしたとのことです。
これは議論を呼んだものの(そうでしょうね…)、自分の成績ではなく進捗具合を見て、仲間との競い合いがモチベーションになっているとのことです。
日本でこれをやるとどうなるかな…とは考えます。校種や科目などにもよるでしょうが、デジタル化された教材を教室で活用するのであれば、データを記録すれば進捗を一覧表示することは可能なので、それを表示するか、あるいは先生だけが見られるようにしてみる、というのは、どのような効果をもたらすのか、実証研究してみたいところです。
壁に毎回掲示するのを書くのは大変だし、そもそも即時性こそがモチベーションを喚起するための決め手になると思うので、壁に大きなディスプレイを入れるとかしないと実現できないですね…。各自のiPadなどで表示させてもいいですが。
先日訪問させていただいた国際医療福祉専門学校では、教室の壁一面をホワイトボードにしていましたが、ああいうやり方もありかな、と思います。
Professional Developmentを重視
記事の後半にある、「Preparing Teachers First」という項目では、デバイスを導入して授業を変えていくにあたり、先生方向けのトレーニングであるProfessional Developmentこそが重要だと書かれています。生徒たちがデバイスを手にするよりも数カ月前から、先生方にデバイスを手渡し、デバイスにストレスを感じないようにトレーニングを積んでいくということに注力をしています。
タブレットにしろスマートフォンにしろ、デバイスを「授業にどう使うか」「システムをどう授業に活かすか」という部分は、先生方の授業デザインに繋がる部分であり、だからこそ相当の準備期間ときちんと設計された研修プログラム(Professional Development)が必要だと思います。現状の日本では、この研修の設計が残念ながらまだ発展途上だと思います。