Edutopia「Blended Learning: Working With One iPad」の記事をご紹介します。P.K. Yonge Developmental Research Schoolにおいて、教室に1台のiPadでどんなふうに授業をおこなうか、という事例が紹介されています。
How a Single iPad Can Benefit a Whole Class | Edutopia
1台のiPadでいろいろやる、というのではなく、Show-Me appを使って、まずはPodcastを先生が作れるようになって、自習や復習、先生が教室にいられない時にも授業内容を聴けるようにする、というところから始めています。
その後で、1台のiPadをペアやグループを組んだ生徒たちに順に使わせて、Podcastを作らせる、ということをしています。Podcastを作る過程は、「人に何かを伝える」という作業なので、ただ「わかっている」という状況から、さらにレベルを上げてくれる、という学習効果も見られているようです。
iPadは1台しかないので、自分のペアやグループにiPadがないときには、従来通りのノートと鉛筆を使って学習をする、という方法をとっているそうです。
生徒たちが作ったPodcastは評価にも使っているとのことで、教室での1回だけの発表だけで評価をするのではなくて、あとで何度もくり返して聴いて先生が評価をすることができるというのもいいことだと思います。
問題は、1台のiPadを使って、どんな目的を達成するために使うのか、ということを明確にしていることだと思います。それが明確になれば、「あのアプリもこのアプリも…」みたいな感じにはならず、ある1つ(今回の記事であれば Show-Me app だけ)を使いこなせるようになれば、そこから授業設計の中にテクノロジーを入れることができるようになります。
こうした、一部に特化して使う、というのは先生方への研修の負担も少なくすることができるので、1つの例として教育委員会や先生方にお伝えしてみたいな、と思います。その後に、「Podcastがベストな方法なのか」という議論はしていけばいいと思います。
Blended Learning: Working With One iPad - YouTube
(研究員・為田)