先日、奈良県立美術館へ行ってきました。展示は「大古事記展」で、七支刀が展示されていたり、稗田阿礼や太安万侶、本居宣長などや、ビジュアル展示、現代アートとのコラボなど、さまざまな展示があって非常におもしろかったです。
エントランスのところで、小学生向けと中高生向けのワークシートが配布されていました。どんなものなのかな、と非常に興味があり、2枚もらってきました。
美術館や博物館は、新しく興味関心を持たせるなるために、本物を見せるというのは強力なきっかけになる可能性があるので、こうしたワークシートが用意されているのは大賛成です。ただ、ちょっと紙で取り組むには大変な課題が多かったかな、というふうに思います。
たとえば、盾の模様を写しましょう、みたいなのは紙でやると大変だし、展示の前に長いこと足を止めていなければいけなくなってしまいます。
展示をどんなふうに見て、どんな知的好奇心を持ってもらいたいのか、次にどんな展示を見たいなと思ってもらいたいのか、というのをもっと野心的に設計してもよかったのかな、と思います。
それこそ、アプリを配布して、関連する展示の写真が見られたり、関連する施設などへの地図が出たり、感想とかを帰り道のバスの中で書き込むことができたり、とかになると、もっとアクティブに使われるのではないかな、と思いました。
こうした取り組みをすると、修学旅行とか社会見学のときにも、学校で導入しているタブレット端末をグループごとに使わせれば、展示を見たときの知的活動を促すことができるかな、と思ったりしました。
素敵な展示物を見てもらうことで、若い世代の知的好奇心を刺激するのは非常に大切な活動だと思いますので、学校での活動などと結びつけることができないかな、というのも考えていきたいと思いました。
(研究員・為田)