教育ICTリサーチ ブログ

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【イベントレポート】ラーニングテクノロジー:古河市 平井先生「スマート教育ICTの実現に向けた取り組み」

 7月15日(水)~7月17日(金)に東京国際フォーラムで開催されたラーニングテクノロジー2015で、ICT CONNECT 21普及推進WGサブWG『教育現場発!ニーズをシーズへ』(リーダー:株式会社電通国際情報サービス 関島章江さん)企画によるセミナーが行われました。
 16日(木)は、古河市教育委員会 指導課の平井聡一郎先生が「スマート教育ICTの実現に向けた取り組み」というタイトルでセミナーを行ないました。
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 メモ程度で恐縮ですが、興味ある方のお役に立てればと思います。

◆ ◆ ◆

  • 教育はいままで通りではだめ。
    • 学校は何をするのか。
    • 「きみの生きる未来がたとえどんなに苛酷でも、必ず生き抜く力を身につけさせる。」
    • そのために、学校は何ができるのか?
  • いままでの学校だと時間が足りない
    • チョークアンドトークのスタイル、今の授業スタイルでは時間が足りない。
    • ICTを使うことで、見せるだけで画面を切り替えられる、時間を省く。効率的で、効果的な授業ができる。
    • ティーチャーでなく、ファシリテーターの授業に。
    • 1人が手を挙げて、1人が答える、という授業ではなくなる。
  • ICTで、先生の意識が変わる。授業が変わる。それを狙っている。

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  • 古河市の整備は、段階的に。
    • モデル校、小規模校でワントゥーワン。
  • 普通の学校にPCが40台導入されたら、1つのクラスで40台全部を使わなくてもいい。クラスに10台渡して、4人で1台を使う、というふうに使ってもいい。
  • ICTは普通教室で使うのが前提。
    • 古河市ではコンピューター教室をなくした。
    • モデル校によって、授業モデルができる。
  • 自分の分身をエバンジェリストに。
  • 古河市での勤務を魅力的に。
  • これは、古河が考えたのではなく、全国のいいとこどり。

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  • ICTの導入は、「あったらいいな(=WANT)」ではだめ。
    • お金がかかるものだから。
    • MUSTなものを、確実に使い倒す。
  • たくさんの企業が学校に入っている。教育委員会はそこをつなぐ役。
  • セルラーモデルの導入は、教育委員会単位は初。
    • これからはこのモデルが、標準に?
    • 無線LANを、完璧に繋ぐのにはコストがかかる。
    • セルラーモデルにしたら、校庭でも、商店街でも繋がる。
  • サーバレスによるフルクラウドは、徹底したMUSTの追求のため。
  • たくさんつなぐようになったら、ドコモがアンテナを増強してくれる。
  • 市民の携帯もつながりやすくなる。
  • 英語も、ALTだけでは足りないところをICTで。
    • ALTとSkypeの組み合わせ。

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  • プログラミング。
    • 6/30に、「日本再興戦略」が閣議決定。指導手引きを作成して、小中学校で教えていくことに。
    • 古河市でも先行してやっていく。
    • プログラミングそのものを教える、というのであれば、教科なら技術家庭。
    • 小学校なら総合学習の時間で、課題解決のために。
    • レゴ、図画工作でスクラッチ、国語・英語でプログラミング、など。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/

www.kokuchpro.com

◆ ◆ ◆
 ICTの教育現場への導入については、「あればいいな」というので導入してしまっているケースも残念ながら多くあるように思います。平井先生は、「効率性を上げる」「効果を上げる」と2つに目的をしっかり絞って、そのための手段としてエバンジェリスト制度やセルラーモデルなどを推進していらっしゃいます。
 最近は、総務省の講演などでも、古河市セルラーモデルについてコメントされていたりもします。9月以降の古河市教育委員会の動きに注目です。

 25日の古河市でのフォーラムには、僕も参加させていただきます。講演もパネルディスカッションも非常に刺激的だと思いますので、ぜひご参加ください。
blog.ict-in-education.jp

古河市 参考記事)
blog.ict-in-education.jp
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