10月25日の第67回情報コミュニケーション教育研究会(ICTE)情報教育セミナー IN 東北にて聴講した、仙台向山高等学校の作間偉也先生による、実践発表「『理解する、覚える、活用する』をどう促すか【英語科/ICT活用】」のメモを公開いたします。
最初に、作間先生が勤務されている学校についての紹介がありました。
その後、「英語が好きなわけではない、英語で書かれたものを読むのが好き」だったと言う作間先生の授業実践について、「理解する」「覚える」「活用する」の3つの場面を考えるという観点で報告がありました。実際に授業で使われているスライドやアプリ、サイトなどを紹介しての発表だったので、参加者も授業の様子を想像しやすかったのではないかと思います。
- 「理解する」とは何か?
- 「Everyone loves him. を He is loved by everyone.に書き換えることに疑問。
- なんでこんな言い方をするのか、というのを考えさせる。
- 窓を割っちゃったときに、「I broke the window.」か「The window was broken.」って言うか、という説明から入る。
- いずれ活用する、というところまで含めて理解させたいと思っている。
- 意味のない文字列を、意味のある内容へと変える工夫が必要。
- 単語の接頭辞、接尾辞など
- BrainPOP
- 2年生でマシュマロチャレンジについての題材があり、それをTEDで見つけたので、教科書でやる前と後で見た。
- 「いちばんうまくできたのは…?」というところで止めて、本文を教科書で読ませたり。
- 「覚える」とは何か?
- どうやって覚える、まで。たくさんの単語を覚えなくてはならないのを、生徒に丸投げしてはならない。
- 「自学自習のやり方を教える」ことを意識する
- フラッシュカードの活用
- 英語組み立てtown
- 記事を題材に英文を学ぶ(生徒のスマホを使ってJapan Timesにアクセスして、興味ある記事を教室でシェアする)
- 記事の文章を、単語を入れ替えたりする
- スキット上映会 上映会で発音など直すこともできる
- スライドの活用 BE A POET(ACROSTIC POEM=あいうえお作文)
- 「活用する」とは何か?
- 覚えるという作業の一環で終わらせてはいけない
- 評価とフィードバックをより精密にすることが今後の課題
最後に、I.S.P. Nation, J. Newton “Teaching ESL/EFL Listening and Speaking”から、The Four Strandsを紹介していただきました。
- おわりに The Four Strands
- Meaning-focused input
- Meaning-focused output
- Language-focused learning
- Fluency development
- Language-focused learningにフォーカスし過ぎなのではないか?という反省。
- より良い授業を作るための「4つの要素」
- 教科書を終わらせることとのバランスは?
- 自学自習で何をやらせるか、という割り振り。答え合わせは授業でやる必要はあるか、と思う。授業構成を見直すことで、対応していくべきだと思う。一気に説明するのは15分が限界か。
4つの中で、「Language-focused learningにフォーカスし過ぎなのではないか?」という問題意識は、4技能の方向に舵を切っている英語教育にあっているのではないかと思いました。
[asin:B001ON78I4:detail](為田)