教育ICTリサーチ ブログ

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The Edublogger「50 IDEAS FOR STUDENT BLOGGING AND WRITING ONLINE」を読んで

 小学校や中学校で授業作りをサポートするときに多いのは、調べ学習→プレゼンという流れの授業です。このときに、できるだけ「文章を書く」ことにフォーカスをしてもらいたいと思っています。プレゼンをした児童生徒たちに、「声が大きくてよかった」というようなコメントを言うのでなく、「そもそも調べ始めたときの疑問が解決していない」とか「どうしてそう思ったのか?」とか「調べたことを全部言うよりも、本当に言いたいことが伝わるように調べたことから選んで発表して欲しい」というようなコメントを言いたいのです。
 でも、そうしたやりとりをするためには、ある程度文章を書いてもらわなくてはなりません。また、書いたものを推敲する、どんどん書き直す、ということに対する障壁を下げなければなりません。それをできるのも、ICTを教育現場に導入するひとつの効果だと思っています。

 どのように文章を書いてもらうか、ということのヒントになりそうな、「150 Student Writing Prompts For Blogs, Digital Portfolios, Or Websites – The Edublogger」を紹介します。一人1台の情報端末があったら、とにかくたくさん書かせたいな、と思います。
www.theedublogger.com
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 とはいえ、急に「書いて」と言われても、書けないと思うので、オンラインに先生が書く、というのが先にあるといいのかな、と思っています。「150 Student Writing Prompts For Blogs, Digital Portfolios, Or Websites – The Edublogger」で挙げられている50のアイデアは、「Reflection ふりかえり」「How-to/Helpful やり方、ヘルプ」「Journal/Diary 活動の記録」「News/Announcement ニュース、告知」などいろいろな文章のタイプが書かれています。また、ブログのスタイルも「Informal 短文でくだけた文章」「Long Form 本の一章のような文章」「Micro-blog リンクなどを含む短いメッセージ」「Listicle ~のための10の方法、みたいなもの」「Photo Posts 写真中心」「Podcasts 音声」「Video ‘Vlogs’ビデオ」など、紹介されています。「Listicle」というのは初めて聞きました。List(リスト)+Article(記事)ですかね。

 また、Prompts To Get You Started(始めるためのきっかけ)も書いてあって、そのなかにはブログを書くなら「生い立ち」「ヒーロー/メンター」などを書きましょう、とか、どの科目でも使える情報として「FAQ」「Exit Ticket 学ぶべきこと、しなければならないことのリスト」を書きましょう、とか、歴史の授業なら「歴史上の人物になりきって文章を書いてみましょう」とか、いろいろなアイデアが書かれています。

 こうしたいろいろレイヤーが混ざっていて、「これで50個と数えるのはいかがなものか…」と思わないではないですが(笑)、最初はまずオンラインで書く機会を与えることかな、と思っています。
 短い文章ばかりだと、LINEと同じ感じになってポンポンメッセージが飛び交いすぎて荒れてしまうかな、と思うのと、短い文章ならばLINEで友達と書き合えばいいや、と思われてしまう気がするので、ある程度長い文章を児童生徒が書こうと思うように設計して、先生から書き始めるのがいいのかな、と思いました。

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(為田)