教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

松戸市立和名ヶ谷中学校訪問・後編(2015年11月2日)

 11月2日に、松戸市立和名ケ谷中学校を訪問しました。前編の続きです。

体育(中学2年)

 4時間目は、武道場で、高中先生の2年生女子の体育の授業を拝見しました。マット運動の授業だったのですが、iPadを2台武道場に持ち込んでいました。iPadでマット運動での自分の身体の動かし方を録画して見ていました。
 体育をはじめとする実技の授業ではよくあることかと思うのですが、言葉で指導をうけても、自分ではどのような身体を動かしているかというのは客観視できないので、iPadで手軽に撮影をして、その場でみんなで見られるのはいいと思いました。先生が説明をされるときに、撮影した動画を示しながら、「ここで膝が曲がっていない」などのように説明をすることで、よりわかりやすくなると思います。
 これまでならば、ビデオカメラで撮影して、わざわざモニターに繋がなければならなかったし、その場で見るのであれば、小さな画面でしか見ることができなかったのが、すぐに大きな画面で確認ができるというのは、簡単で当たり前ですが、見過ごしてはならないタブレットの利点だと思います。
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 先生が全員を見ることは、人数比率的に難しいこともあるかと思いますので、そうした際には、グループに1台ずつでもiPadがあれば、お互いに撮影しあって、できる子ができない子に動画を見せながら教える、という数学の時間でやっていたような実践ができれば、高中先生は本当に手助けが必要な生徒に一層注力できるかなと思いました。

 撮影した動画については、授業後に先生はもう一度見直し、評価にも使っているということでした。その場で時間がない中で評価をしなければならなかったものが、後でも評価ができることで、より質の高い評価ができるようになると感じました。

まとめ

 学校を訪問させていただいて、先生方から、iPadやデジタル機器を使って授業を良くしていこうというモチベーションを感じました。iPadを使うかどうかが重要なのではなく、iPadは授業をサポートするための選択肢の一つとして使えるかどうか、というところが重要だと感じました。ICT導入はあくまで手段ですので、「いまの授業をより良くするために、ICTをどう使えるか」という目的を明確にしたうえで、ICTの導入に取り組んでいられたのが印象的でした。

先方の都合により、エントリーの一部を削除させていただきました。ご迷惑をおかけしまして申し訳ありません。(2015年11月26日 PM1:23)

(為田)