教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

ICT×美術教育 #27: PowerPointを使ったタイポグラフィの場景アート

 フューチャーインスティテュートの前田です。美大卒の教育コンサルタントです。この連載では、ICTを使ってこんな授業ができるのではないかというアイデアを紹介していきます。

 今回は、PowerPointを使ったタイポグラフィの場景アートを紹介します。絵の苦手意識のある児童生徒にとっては、絵を描くということ自体にモチベーションが上がらなかったりするものです。特に、タイポグラフィのようなカッチリとした決められた形のものをきれいに描くのは、とても難しいものです。
 デジタルの良さは、いろいろ試行錯誤が簡単にできることです。アイデアをすぐに形にできるので、いろいろなパターンを作ってみたり、同じパターンで配置や色味を変えてみたりなど、工夫する時間を設けることができます。また、見た目がきれいに完成度高くできるので、児童生徒の自信をつけさせるのにも適しているかと思います。

授業前準備

サンプル作品をいくつか作っておきます。
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花火大会

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夏休み前後の変化

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あるクラスの様子

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高3の悩み

授業の流れ

  1. 文字だけで絵を描くことを伝える。
  2. 作品作りのテーマを発表する。(例:学校生活の思い出、夏休みの出来事、最近気になった出来事など)
  3. PowerPointを起動し、新規作成する。
  4. テキストボックスで、任意の文字を入力する。
  5. フォントサイズ・角度・位置を調整し、配置する。
  6. 時間に余裕があれば、フォントの種類や色も変えてみるように指示をする。

 アナログでタイポグラフィを実施すると、きれいに描くことに意識がいきがちになり、アイデアを形にすることや試行錯誤することがなかなかできないものです。学習目標をどこに置くかで、デジタルとアナログのどちらが適しているかが変わってくるかと思います。

(前田)