8月4日に、D2Cホールを会場に、先生のための“プログラミング研修講座”を開催しました。これは、プログラミング必修化を視野に入れて、プログラミングのワークショップなどが夏休みにも多く開催されていますが、それらは子どもが参加者であり、先生方が「どう教えるのか」という視点のワークショップがなかったため、為田が代表を務めるフューチャーインスティテュート株式会社が主催し、小金井市立前原小学校の松田校長先生と一緒に開催したものです。
レポートの第3回は、Creatubbles CEO兼共同創業者であるポール・グリーンバーグ氏と為田がコラボレーションして行うワークショップでした。
Creatubblesとは何か?
ワークショップでは、まず最初にポールさんが立ち上げたSNSである Creatubbles について紹介してもらいました。子どもたちが安心して使えるSNSを通して、さまざまな作品を世界中に対して発信することができます。アップロードした作品には、世界中からバブル(Facebookの「いいね!」にあたるもの)やコメントがつきます。
絵や工作やLEGOなどの作品を出している人もいます。また、マインクラフトやScratchなどプログラミングの成果をアップすることもできます。
Strawbeesを作ってみよう
今回のワークショップでは、Strawbeesというストローを組み合わせて立体作品を作ります。そこからは、2つの方向に進みます。(1)Quirkbotという電子部品をStrawbeesに接続して、動いている様子を撮影する、(2)Strawbeesで作った作品をHUE Cameraで撮影して、コマ撮りアニメーションを作る、のどちらかです。どちらで作った映像もCreatubblesにアップします。
Strawbeesは以下のようなキットです。テーブルにたくさんのストローをドサリと置きました。ストローに紙のジョイント部分を挿しこんでいって、どんどんつなげていきます。ストローは自由に曲げることができます。また、長さもストローを切ってしまえば自由に調整することができます。
ジョイント部分は下の写真のような感じのものです。ジョイント部分も、2つに分かれているもの、3つ又になっているもの、十字型になっているもの、5つ又になっているもの、とさまざまな種類があります。これを組み合わせて立体を作っていきます。ワークショップでは、まずここまでの説明をして、自由に作ってもらいました。
参加者の一人が作ってくれた、亀です。あまりにうまくできているので、分解するのがもったいなく、為田がオフィスに持ち帰りました(笑)
Quirkbotにつなげてみよう
続いて、Quirkbotの使い方について説明をしました。下の写真の左側にある、電子部品がQuirkbotです。星形になっているのですが、上にある1つの端子は角、その下にある2つの端子が右腕と左腕、いちばん下にある2つの端子は右足と左足、という名前がついています。
Quirkbotのプログラミングはブラウザで行います。「右腕でモーターを動かす」というふうにコマンドを設定します。コマンドを設定して、データをQuirkbotにアップロードすると、そのとおりにQuirkbotが動きます。基本的にはずっと動きを繰り返すので、それにあった動きをプログラミングしましょう。回転するようにしたり、ある周期で動き続けるようにしたり、というふうに考えるといいと思います。
www.youtube.com
Creatubblesのサイトを見ると、さまざまなStrawbeesの作品もアップされているので、それを見てアイデアを考える参考にするということもできると思います。
HUE Cameraで撮影する
作った作品を撮影するのは、HUE Cameraというカメラです。USBでコンピュータに接続します。コマ撮りアニメを簡単に撮影する、HUE Animationというアプリを使います。
huehd.com
参加者の皆さんに、Strawbeesで作った作品を、コマ撮りアニメーションで動かしてもらいました。どんなふうにアニメーションにするかをグループで考えるのも楽しそうでした。ストーリーを先に作って、絵コンテなどを描くというアクティビティが先にあってもいいかもしれません。
プログラミング教育は、コンピュータの画面の中だけで完結させるものもありますが、こうして簡単に取り組むことができる工作と組み合わせることで、ものづくりやSTEM教育につなげることができるのではないかと思いました。また、アイデアを考えるときの参考資料として、Creatubblesで世界中の子どもたちが作ったStrawbeesの作品を見ることができる、というふうにするのもいいと思いました。
No.4に続きます。
blog.ict-in-education.jp
(為田)