教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

前原小学校の子どもたちのタイピングスキル

 小金井市立前原小学校で2018年10月17日に開催された、総務省「『次世代学校ICT環境』の整備に向けた実証」中間報告会において、前原小学校の子どもたちのタイピングスキルについて話がありました。

  • 4年生以上の子どもたちの文字入力(タイピング)の実態(1学期末の調査結果)
    • 6年生:17.9文字/分
    • 5年生:14.2文字/分
    • 4年生:11.9文字/分
    • 全国:5.9文字/分

 全国平均と比べて、前原小学校の4年生から6年生の数値が高いことがわかると思います。公開されていた授業を見ていても、キーボード入力をたくさんしている様子を見ることができました。
 思考のスピードと出力のスピードに大きな差があると、ストレスを感じます。これはキーボード入力だけの話ではなく、紙に文字を書くときでも同じです。

 学校の先生方と授業の設計をしていると、「子どもたちがタイピングができないから…」と言って、文字をタイピングで入力するという活動を授業に入れない判断をされることがあります。ですが、これはおそらく順序が逆で、授業でやりたいからタイピングの練習をしなければいけない、というふうにならないといけません。紙のプリントにすらすらと文章を書けるのは、先生がしっかりと文字を書く指導、文章を書く指導をしたからです。タイピングも同じだと思います。

◆ ◆ ◆

 前原小学校では、ひよこタイピングというのをやっているとプレゼンテーションで聴いたので、検索してみました。「作って遊べる無料タイピング練習サイト myTyping」というのがヒットしました。これのことでしょうか…。
 タイピングは、最初こそ時間がかかるけれど、しっかりホームポジションを覚えて、繰り返し練習をするのがいちばん速いと思いますので、どんどん練習していくといいと思います。

 さっそく練習してみました。中段左手だけをただひたすらに練習します。指がつりそう…。でも、こういう基礎練習を大学に入学してひたすらやっていたころを思い出しました。
f:id:ict_in_education:20181114163757j:plain

typing.twi1.me

 昔、弊社フューチャーインスティテュートは渋谷で子どものためのコンピュータスクールを運営していたのですが、そのときは、ソースネクストの「特打」を使っていたな、と懐かしく思い出します。週に1回、5分~10分の練習時間でしたが、手元を見えないように紙で隠して練習してもらったりもしていました。ローマ字を習っていなくても、どんどん打てるようになっていった子どもたちを思い出します。

 ある程度タイピングの基礎ができるようになれば、あとはキーボード入力をする機会をたくさん設定すれば、どんどん上達していくと思うので、ぜひこういう機会も増やしてほしいな、と思いました(タブレット端末ばかりが学校に入ると、なかなかこの方向は難しいのですが…)。

(為田)