音声メディアの可能性を探求し、その成果を広く社会に還元することを目的とした研究所、Screenless Media Lab. (スクリーンレスメディアラボ)がPRESIDENT Onlineに寄稿している記事「「一番見るのはヒカキン」盲学校の生徒たちがYouTubeに夢中になるワケ」を読みました。
「デジタルは身体を拡張するもの、メガネのようなイメージを僕は持っています」とあちこちで言っていますが、盲学校ではまさにそうした使い方が日常的に行われているのだと思いました。
文京盲学校のある先生は、盲学校に勤務した後、5年ほど一般の高校に異動になり、最近また戻ってきたのだが、「異動でいなかった5年の間に、劇的に変わっていた」と言う。その大きな変化とは、スマートフォンの普及だった。
スマホやタブレットのテキスト読み上げ機能の発展は著しく、特に倍速機能を利用すれば、数多くの読書が可能となる。したがって、集中してじっくり読む時は点字デバイスを、多くの読書には音声読み上げと、さまざまなツールを用いた情報体験が可能になっているのだ。
「視覚障害者にとって、スマホは圧倒的なゲームチェンジャーだった」と先生たちは言う。
スマホは音声入力、音声読み上げなど、視覚障害者の困りごとを補い、視覚世界を音に変換するツールとして圧倒的な力を発揮した。視覚障害者の意思に応え、目の代わりとなって、彼らが「知りたい」と思ったこと、「今これが見たい」と思ったことをその場で「見せてくれる」ツールなのだ。
「一番見るのはヒカキン」盲学校の生徒たちがYouTubeに夢中になるワケ 彼らはどうやって動画を「見る」のか (4ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
テクノロジーの発達が、どんどん人の能力を拡張していることがわかったような気がします。こうした事例を知ることがとても大事なことだと思います。
president.jp
また、Screenless Media Lab. のnoteでも、取材をしてわかったことがまとめられていました。こちらもあわせてお読みいいただければと思います。
note.com
(為田)