2021年7月26日に、水戸市総合教育研究所がオンライン開催した「総研セミナーⅠ」に講師として登壇させていただきました。講演のテーマは「デジタル社会の学びの形 ~教育現場におけるICT活用力向上~」で、水戸市内の小中学校48校の先生方が参加してくださいました。
水戸市内の小中学校でもGIGAスクール構想によって整備された一人1台のChromebookの活用が進んできているということを事前打ち合わせで伺っていましたので、水戸市総合研究所のサイトの「水戸市版GIGAスクール構想」のページを見てみると、「水戸市版GIGAスクール構想」「ICT活用に関すること」「お役立ち情報」などの情報が公開されています。
残念ながら今回の総研セミナーはオンラインでの研修でしたが、最初に「せっかくのオンライン研修なので、チャットを積極的に使って質問や感想をどんどん思いついたときに書いていきましょう」と事務局の先生から説明をしていただいたので、僕が画面共有をして講演をしている間にも、講演内容に関係する情報共有やフィードバックがどんどんチャットに流れ行く、という形になりました。
例えば、ICTを子どもたちの「表現手段、思考手段の拡充」のために使いましょう、ということをお伝えしました。ワードプロセッシングや表計算などをもっと使うことで、児童生徒の表現や思考の道具として使えるようにしましょう、という話をしましたが、チャットでは「タイピング、どんなのを使って教えましょうか」とか、「ローマ字は…」とか、「作文指導に使ってみるのは検討したい」などの情報交換が行われていました。
こうした講演を聞きながらの質問や感想などの共有というのは、「オンラインだからこそやりやすい」ことだと思います。タイピングなどだけでなく、Google EarthやJamboardを使っての実践、付箋と模造紙を使っていたときとの違いなど、実践をしている学校からの情報共有がチャット上で活発に行われていた様子を見ることができました(もっとじっくりチャットを読み、お話を続けたいくらいでした)。
チャット上での議論がうまくいっていたから、「対面がもう要らない」という話でもなく、「どの部分がオンライン(デジタル)だから良い」「一方で、この部分はオンライン(デジタル)よりも対面(アナログ)の方が良い」という当たり前の議論をベースにして、どの部分を学校に取り入れて、一人1台のChromebookを使って活用していくのかを考える機会になればいいと思います。
今回のセミナーを通じて、Chromebookを一人1台使うことで、どんなふうに子どもたちの学びを変えられるのかということが伝わり、それが水戸市の子どもたちの学びを変えることへと繋がっていけばいいと思います。
また、Chromebookを使っていくとどんな課題が出てくるのか、ということを踏まえて、どう授業を設計していくのかという議論が、それぞれの学校で行われていけばいいと思います。
今回はオンラインだったのですが、状況が落ち着いたら、ぜひ水戸市内の小中学校を訪問させていただいて、より具体的なお話もさせていただければと思いました。
このような機会をくださった、水戸市総合教育研究所の皆様、また参加された先生方、本当にありがとうございました。
(為田)