探究について勉強したくて、「授業づくりネットワーク No.39 探究する教室」を読みました。探究のさまざまな実践事例を知ることができて大変勉強になりました。
読んでいて、「見たこと作文」と「はてな帳」というキーワードに強く惹きつけられました。
「子どもたちの追究(探究)の姿」(p.23)が見られると書かれている「見たこと作文」については、上條晴夫 先生の『見たこと作文でふしぎ発見』のまえがきから、以下のような文章が引用されていました。
「従来の『思い出して書く』作文に対して、『行動(見る、聞く、調べる)して書く』点が特徴である。子どもたちは、たんぽぽ、ポスト、川の汚れ、ひがんばな等を追究する。そして、謎を探り出す。不思議を発見する。論争を展開する。教室の中は、子どもたちの声(作文)で騒然となる。」(p.111)
また、「追究の鬼(=猛烈に追究を行う児童)」を育てる有田和正 先生の授業が紹介されているなかで、「はてな帳」という、授業中に出た「はてな」を追求したことをまとめて自分の認識を深めていくノートが紹介されていました(p.105)。
この「はてな帳」は、GIGAスクール構想で一人1台の端末を持った子どもたちにとって、とてもデジタルノートの形なのではないかと思いました。不思議に思ったことをいつでも記録できるようになり、文章だけでなく写真や動画も撮影できるようになり、写真や動画とテキストを合わせて保存しいつでも参照できるようになることで、自分自身のさまざまな知的活動のネタ帳をいつでも持てるようになるのではないかと思いました。
使うツールは、普通のメモ帳でもいいし、Google Workspace for Educationを使っているなら、KeepやGoogleドキュメントでもいいと思います。Googleクラスルームでみんなで「はてな帳」を作るとかもできるかもしれません。
有田和正 先生の『「追究の鬼」を育てる』などを読んでみて、きちんと勉強してから「はてな帳」をベースに追究していく子どもたちの様子を自分も見てみたいと思いました。
(為田)