京都教育大学附属桃山小学校の若松俊介先生から、著書『子どもが育つ学級をつくる「仕掛け」の技術』と、片山紀子先生との共著『「うまくいかない」から考える』をお送りいただきました。ありがとうございます。
『子どもが育つ学級をつくる「仕掛け」の技術』
「3つのステップで自律と協働を!」と表紙に書かれている『子どもが育つ学級をつくる「仕掛け」の技術』では、若松先生が大事にしている「自律性と協調性を育てる目立たない仕掛け」が書かれていました(p.16-19)。
自律性を育てる3つのステップでできる仕掛け
- 「問いかける」
- チャレンジする場を用意する
- ふり返る場をつくる
協調性を育てる3つのステップでできる仕掛け
- 子どもたち同士が関わる場を増やす
- 目的を共有する場をつくる
- ふり返る場をつくる
本を読み進めていくと、それぞれの3つのステップを詳細に知ることができるのですが、そのなかにはアナログだけでなくデジタルを使った事例もたくさん出てきます。一人1台の情報端末を子どもたちが持つようになったからこそ、先生たちができることも広がっていくのだと思います。ただデジタルを使わせるだけでなく、「自律」と「協働」をサポートする活動ができているかどうかを見ていこう、と思いました。
自律ができないと、道具に使われることになってしまったり、ただ時間を消費するためにデジタルを使うことになってしまったり、という恐れもあるので、先生方と考えていくべき問題だな、と思いました。
『「うまくいかない」から考える』
片山紀子先生との共著である、『「うまくいかない」から考える』のなかでは、若手教師12人のリアルな失敗談を読むことができます。
片山先生は、「教員研修のような公式のものだけでなく、非公式で自発的な、学ぶためのコミュニティを持っている」(p.22)ことの重要性に触れていました。こうした部分も、GEGなど、Educator Groupがたくさんあるのがいい例で、ネットを活用することでコミュニティに参加することもできるようになるかと思います。
まとめ
2冊を集中して読んでみて、「先生方の仕事は、ただ教えるだけでなく、本当に幅広いのだ」ということがよくわかります。自分の仕事の領域から、先生方を支えることができるように、引き続き頑張っていこうと思いました。
若松先生、どうもありがとうございました。
(為田)