アメリカを中心に最新のテックニュースとカルチャーを紹介してくれるPodcast「Off Topic」が好きで、(ほぼ)毎回聴いています。「テクノロジーがどんなふうに社会を変えていくのか」ということを考える機会をくれる僕にとってとても学びが多いコンテンツです。
先日、そのOff Topicの「#130 本当に私はこれが好きなのか…?サブカルをコモディティ化するソーシャルメディアとモノカルチャー」の中でパーソナリティの宮武徹郎さんが言っていた「YouTubeは世代によって使い方が違う」という話が、とてもおもしろかったです。
それは、「上の世代は、YouTubeを“検索する”使い方をしている。下の世代は、YouTubeに“セレンディピティ(=コンテンツとの偶然の出会い)を求める”使い方をしている」という表現でした。
この表現を聴いて、「たしかに…」と思いました。僕は、YouTubeは好きな音楽のMVを見たり、好きなコンテンツ動画を見たり、検索して見たいものを見ています。宮武さんの言う、上の世代の使い方です。
いままで、若い子たちがずっとYouTubeを楽しんでいる様子を見て、「YouTubeはそのへんにしておきなさいよ…」と思っていたのですが、あれが「セレンディピティを求めていたのか!」と思うと、見方が自分のなかで変わりました。メディアへの接し方の違いに気づかせてもらったように思いますし、YouTubeを見ている子どもたちを見る自分の目が変わったように思います。
また、宮武さんは「この“検索する使い方”と“セレンディピティを求める使い方”は、テレビは上の世代と下の世代で逆になる」ということもおっしゃっていました。下の世代は、テレビを決め打ちで見るのです。決め打ちで見るようになってきたら、決められた時間に番組表通りに放送されるテレビは窮屈だと感じるかもしれません。ネットで検索してコンテンツを見ることができるようになってくれば、ますますテレビはネット押されていくのかなと感じました。
もし、YouTubeが“セレンディピティを求める”ツールとして使われるようになるのだとすると、学校でのYouTubeのあり方はどう変わるべきでしょうか。子どもたちがYouTubeを見ているときの声のかけ方は、何か変わるだろうかと考えてみようと思いました。
この他にも、タイトルにも使われている、「本当に私はこれが好きなのか?」というテーマも、アルゴリズムやレコメンドが人間にどんな影響を与えるのかを考えさせられました。
興味を持ってもらった方は、ぜひ本編Off Topicを聴いてみてください!
(為田)