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戸田市立芦原小学校 授業&校内研修レポート No.1(2024年5月16日)

 2024年5月16日に戸田市立芦原小学校を訪問し、北條汐莉 先生が担当する5年3組の算数「比例」の授業を参観させていただきました。これまでの授業で比例がどんなものかを学んできた子どもたちに、北條先生は「今日は実践編です。比例を使って、学校の1階から3階までの高さを調べよう」と言います。

 北條先生は、ロイロノート・スクールで課題のカードを配布します。カードには、階段を使って1階から3階までの高さを調べるステップが以下のように書かれていました。

  1. 階段の1段の高さを測る。
  2. 階段の段数を確認する。
  3. 表に整理する。
  4. 「1階の床からの高さ○cm」は、「上がる階段の数□段」に比例している?
    □と○の関係を式に表そう。(ノート)
  5. 1階床~3階床までの高さは何cm?また、何m?

 階段1段の高さを自分たちで調べて、あとは何がわかれば比例を使って1階から3階までの高さがわかるかをみんなで確認します。カードの2ページ目に書かれている表には「上がる階だんの数 □(だん)」と「1階のゆかからの高さ ○(cm)」と書かれていました。自分たちで調べた結果を表に入れて計算をしていけば、1階から3階の高さがわかることを子どもたちと確認します。

 班ごとに階段へ行って定規を使って階段1段の高さを測ります。そして、階段の段数を数えてから教室へ帰ってきて、表に数字をまとめていきます。

 教室へ戻ってきた子どもたちは表に数字を入れていきますが、定規で測ってきた1段の高さが班によってけっこう違っていました。「15cmでしょ?」「16でしょ?」「いや、16.1cmでしょ」「それはもう16でいいんじゃない?」「17だったよ!」と班ごとに情報交換していました。もう一度測り直しに行く班もありました。
 「5ミリでも違うと、階段がけっこうあるから、高さもけっこう変わってくるよね」と言っている子もいました。この気づきはとても大事だと思います。こういう言葉からも比例の意味や使い方をより深く学べるように思いました。

 途中で、子どもから「先生、生徒間通信できるようにして」とお願いされて、北條先生は生徒間通信を許可します。すると、班の仲間に「グラフ化したから送るね」と言う言葉が聞こえました。
 ステップ3までは、班で協力しながらやっていて、その後の、比例の式をまとめるところと、高さが何cm(=何m)あったかを書くところは、個人でやっていました。

 授業の最後に、「こうやって比例を使って高さを求めることができるなら、みんなは他に何を調べたい?」と北條先生が訊くと、子どもたちから「30階建てのマンションの高さ」「電車の長さ」などいろいろなアイデアが出てきました。だんだんアイデアが広がってきて、「宇宙の高さ」「スカイツリー」などの声もあがってきたところで、北條先生が「“比例を使えば”というのは、どういうときに使えるということ?」と質問しました。この質問によって、子どもたちから「等間隔のものを測る」という比例を使うときのポイントが出てきました。この「等間隔のものを測る」というポイントが子どもたちから出たことがとても大事だと思いました。
 どういうときに比例を使えるのか、どういうときには比例を使えないのか、子どもたち同士でディスカッションをしたり、身の周りで比例を使って高さや長さを調べることができることをたくさん例を探してきたりしてもおもしろそうだな、と感じました。

 また、今回は「階段1段×(1階から3階までの)段数」で計算をすることになっていましたが、時間をとって他の計算の仕方はないかをみんなで検討してみてもいいように思いました。例えば、「階段1段×(1階上がるだけの)段数×3(階)」で計算してみたり、「階段1段×(踊り場ごとの)段数×3階までの踊り場の数」で計算してみたり、計算の仕方を工夫してみると、答えが簡単に出せないけど、計算次第でいろいろなことを推測できる、算数のおもしろさを感じるきっかけになるかもしれないと思いました。

 No.2に続きます。
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(為田)